ハマス幹部「ラファ攻撃継続なら休戦合意結ばず」 イスラエルは仲介国にも圧力か

パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスの幹部は7日、イスラエルがガザ最南部の人口密集地ラファへの攻撃を続けるなら、休戦合意は結ばないと警告した。一方でハマスは7日、代表団がエジプトの首都カイロに到着したとする声明を出し、エジプトやカタールが仲介するイスラエルとの休戦交渉に復帰する意向を示した。ロイター通信が伝えた。

イスラエル側は休戦案について受け入れられないとし、ラファで「限られた範囲」の攻撃を行い、エジプトに通じるラファの境界地域を制圧した。本格攻撃の可能性を示すことで、ガザと境界を接するエジプトにハマスへの圧力を強めるよう求める狙いもありそうだ。

ハマスは6日に休戦案を受諾すると表明した。幹部は「パレスチナ人の最低限の要求」が盛り込まれていたからだと理由を説明した。ハマス側によると休戦案は3段階に分かれ、人質などの相互解放のほか、イスラエル軍のガザからの撤収や恒久的停戦も含まれる。

ハマス壊滅を掲げるイスラエルのネタニヤフ政権は、戦闘再開を前提とする休戦を求めている。(中東支局 佐藤貴生)

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