「第２、第３の制裁パネルを仕立てても死滅の運命」　北朝鮮国連大使が日米韓を牽制

【ソウル＝桜井紀雄】北朝鮮の金星（キム・ソン）国連大使は５日、国連安全保障理事会で対北制裁の履行状況を監視してきた専門家パネルの活動が終了したことについて、声明で「歴史の審判だ」と指摘した。「敵対勢力が第２、第３の専門家パネルを仕立てても時間の流れとともに死滅する運命を免れない」とも主張。朝鮮中央通信が報じた。

専門家パネルは任期延長の決議案にロシアが拒否権を行使したのを受け、４月３０日で活動を終えた。日米韓など国連加盟の約５０カ国は５月１日、共同声明で北朝鮮の制裁違反を客観的かつ独立的に監視し続ける必要性を訴えた。日米韓は、専門家パネルに代わる組織の設立を検討しており、北朝鮮の声明内容はこれを牽制した形だ。

金大使は、米国などが「敵視政策を続ければ、より悲惨な戦略的敗北を迎える」とも指摘した。