ベトナム、序列4位の国会議長が辞任 汚職関与か 最高幹部の失脚相次ぐ

【シンガポール=森浩】ベトナム共産党は26日、党序列4位のフエ国会議長(67)の辞任を承認したと発表した。国営メディアは「党の規則に違反した」としている。ベトナムでは昨年来、最高幹部が相次いで失脚する異例の事態となっており、政局の不安定化につながる懸念がある。

党は違反の具体的な中身を公表していないが、22日にフエ氏の側近が汚職事件を巡って逮捕されたことが明らかになっており、監督責任を問われた可能性がある。フエ氏は元経済学者で、最高指導者であるチョン党書記長(80)の後継候補の1人と目されていた。

ベトナムは、「四柱」と呼ばれる党書記長、国家主席、首相、国会議長による集団指導体制を取る。2011年から党書記長を務めるチョン氏は反腐敗を掲げ、政府高官らの摘発を推進。昨年1月には汚職に関与したとして、フック国家主席が、今年3月には後継のトゥオン氏が辞任した。

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