北朝鮮派兵に「深い懸念」＝実戦投入の可能性指摘―米韓国防相

【ワシントン時事】オースティン米国防長官と韓国の金龍顕国防相は３０日、米ワシントン近郊の国防総省で会談した。北朝鮮がロシアのウクライナ侵攻を支援するため、約１万人の兵士をロシアに派遣したことについて、両国防相は「深い懸念」を表明した。
米韓両国は３１日に外務・防衛担当閣僚協議（２プラス２）も開く。ロ朝連携へのさらなる対応を協議する。
オースティン氏は会談後の記者会見で、派遣された北朝鮮兵の一部が「ロシアの軍服を着せられ、ロシアの装備を支給されている」と強調。ウクライナ軍が一部を制圧しているロシア西部クルスク州の国境地帯で「実戦に投入される可能性は十分にある」と述べた。
一方、金氏は北朝鮮が派兵の見返りに、核兵器や大陸間弾道ミサイル（ＩＣＢＭ）、人工衛星などの高度な技術供与をロシアに要求するとの見方を示した。北朝鮮が１１月５日の米大統領選前後に、核実験やＩＣＢＭ発射などの挑発行動を起こす可能性があるとも指摘した。