イスラエル軍、レバノン地上侵攻=18年ぶり、ヒズボラ掃討目的―紛争拡大で中東不安定化の恐れ

【エルサレム時事】イスラエル軍は1日、レバノン南部への地上作戦を開始したと発表した。同国のイスラム教シーア派組織ヒズボラに関連する標的への「限定的な作戦」という。ヒズボラは昨年10月以降、パレスチナのイスラム組織ハマスと連帯してイスラエルと交戦。地上作戦開始で戦況は新たな局面を迎えた。
イスラエル軍のレバノン地上侵攻は、2006年以来18年ぶり。軍は声明で、今回の作戦について「詳細な情報に基づき、限定的、局所的かつ標的を絞った急襲作戦だ」と説明した。攻撃対象は対イスラエル国境に近いレバノン南部の村々という。軍はイスラエル北部住民に対する「差し迫った脅威」があったとしており、空軍も地上部隊を支援している。
ヒズボラはレバノン正規軍を上回る軍事力を有するとされ、地上作戦によって戦闘の激化は避けられない。イスラエルはハマスやヒズボラに加え、イエメンの武装組織フーシ派への攻撃も進めており、後ろ盾のイランを巻き込んだ形で中東情勢が一層不安定化する事態が危惧される。

ジャンルで探す