露帝政期からの高級食品店が閉店 コロナ禍も影響、歴史に幕

 ロシア帝政時代の1901年に開店し、120年の歴史を持つモスクワ中心部の高級食料品店「エリセーエフ商店」が、経営不振などから11日に閉店することになった。市民からは惜しむ声が上がっている。

 バロック調の壮麗な内装を持つ同商店は「赤の広場」などに近く、観光名所の一つとなっていた。ただ、新型コロナウイルス禍による観光客の減少や、安価なスーパーへの客の流出などで運営会社の経営が悪化。店舗がある土地の登記をめぐって法的トラブルが起き、新たな運営会社への譲渡も困難となっていた。モスクワ市は同商店の歴史的価値にかんがみ、閉店後も店舗を保存する方針だ。

 店内で写真を撮っていた女性会社員、ブルコワさん(28)は「子供のころから来ていたので閉店は残念だ。せめて記念に写真を残しておく」と話していた。(モスクワ 小野田雄一)

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