半年以上遅れてウクライナに弾薬100万発 「有利な戦況に不十分」

2024年9月22日、米ペンシルベニア州の弾薬工場で署名するウクライナのゼレンスキー大統領=ウクライナ大統領府提供、AP

 欧州連合(EU)の外相にあたるボレル外交安全保障上級代表は18日、ウクライナに約束していた計100万発の弾薬の提供を完了したことを明らかにした。EUは3月までに加盟国から提供するとしていたが、生産体制の整備の遅れや各国の防衛強化で提供できる弾薬が不足し、半年以上遅れる形になった。

 この日、ブリュッセルで行われたEU外相会合に先立ち、ボレル氏は「提供の約束を果たしたばかり」と説明した。その上で、「EUはこれまで450億ユーロ(約7兆3700億円)相当の武器を供給してきたが、ウクライナを有利な戦況にするには十分ではない」とし、さらなる支援を訴えた。

 会合では、中国からロシアに輸出される軍民両用(デュアルユース)製品が、ロシアのウクライナ攻撃を支えているとして、中国企業への制裁も含め議論されたという。

■中国「ウクライナ危機の製造者ではない」

ジャンルで探す