バイデン氏と習氏、1年ぶり首脳会談 トランプ氏復権前に安定化協議
バイデン米大統領と中国の習近平(シーチンピン)国家主席が16日夕(日本時間17日朝)、訪問先のペルーの首都リマで会談した。バイデン氏が来年1月で退任するため、今回が最後の会談となる見通しだ。トランプ次期大統領の就任で米中対立が深まることが懸念されるなか、両首脳は米中関係の安定化に向けて協議した。
両氏はアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するためペルーを訪問している。対面での会談は約1年ぶりで、バイデン政権下では3回目となった。
「米国第一主義」を掲げるトランプ氏が大統領選に勝利し、米中関係はさらなる悪化が予想されている。今回、トランプ氏の復権を前に、米中関係の安定化を図る思惑ではバイデン氏と習氏が一致した形だ。両氏は、米中間の対話を維持する重要性を確認した。また人工知能(AI)のリスクの管理をめぐり、核兵器使用の意思決定には「人間による制御が必要だ」との認識で米中が一致した。米側によると声明で明記したのは今回が初めてで、米高官は「重要な一歩」だと評価した。
11/17 08:26
朝日新聞社