中国が大型無人水上艦を公開 航空ショー、新型ステルス機も登場予定
中国最大の航空ショー「第15回中国国際航空宇宙博覧会」が12~17日、広東省珠海で開かれる。開幕に先立ち、最新鋭の大型無人水上艦など展示の一部が10日、報道陣に公開された。今年は新型ステルス戦闘機も公開される予定で、空と海での新戦力を誇示する場になりそうだ。
この博覧会は、原則2年ごとに開催され、今年は米ロを含め47カ国・地域の1022社が出展する。中国の最新の軍事装備品を国内外に示し、アジアやアフリカなどの国々と輸出の商談をすることが主な目的とみられている。
新たに公開されたのは、レーダーに映りにくいステルス性能を備えた無人水上艦「虎鯨」。全長58メートルで、航続距離は4千カイリを超える。無人でありながら、ミサイル防衛や潜水艦の捜索・攻撃など自律的に作戦を行う能力を持つとしている。
ロシアの侵攻を受けるウクライナでは戦闘で多くの無人機が使われており、中国も米国や台湾への牽制(けんせい)として、無人機を積極的に公開しているとされる。この日もステルス無人機「彩虹7」の実機を公開した。香港メディアによると、実機の展示は初めて。空母の甲板を背景にしており、空母への搭載を暗示していると報じている。
この日は新型ステルス戦闘機「殲35」の模型も公開された。国営中央テレビは公開に向け準備をする実機の様子を報じている。中国空軍は12日に殲35を公開する予定で、2016年の同博覧会で初飛行した殲20以来、8年ぶりになる。同局は軍事専門家の話として、ステルス戦闘機が2機種となり、米空軍の態勢に並ぶと伝えている。(珠海=小早川遥平)
11/11 06:00
朝日新聞社