銃で脅迫、クリスマス期は特に注意 フィリピンで邦人襲う強盗が多発

強盗事件現場近くの道路=2024年11月1日、マニラ首都圏マカティ市、大部俊哉撮影

 フィリピンのマニラ首都圏で、日本人が襲われる路上強盗事件が続発している。いずれも複数人のグループで銃口を向けてカバンを奪う手口。フィリピンではクリスマスが近づくにつれて犯罪が増える傾向があり、在フィリピン日本大使館は「夜間の徒歩移動に細心の注意を」と呼びかけている。

 大使館によると、日本人の被害は10月に3件、立て続けに発生した。19日午後9時ごろ、30代男性が首都圏マカティ市の商業施設グリーンベルトモール南西角の歩道を歩いていたところ、3人組が近づき拳銃のようなものを向けてきた。男性は抵抗せず、財布やパスポートの入ったカバンを差し出した。

 マカティ市は外資企業や大型のショッピングモールが集まる商業地区で、日本人も多く住んでいる。同市では27日午後10時ごろにも、商業施設マカティセントラルスクエア付近の歩道でタクシーを待っていた30代男性が、5人組に銃のようなもので脅され、カバンを奪われる事件があった。

 31日午後7時ごろには、首都圏パラニャーケ市北部のマニラ湾付近の路上を歩いていた20代男性の肩掛けバッグを、バイクに乗った2人組が奪おうとした。男性が抵抗したところ、2人が拳銃のようなもので男性の手を殴打し、銃口を向けてきたため、男性はカバンから手を離した。

 大使館は、夜間や早朝の徒歩移動をなるべく控えることや、強盗に遭った時には身の安全を最優先に、絶対に抵抗しないことなどを呼びかけている。

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