インドと中国、首脳会談を調整 BRICS会議で 緊張緩和に期待感

首脳会談を開いた中国の習近平(シーチンピン)国家主席(左)とインドのモディ首相=2014年9月、インドの首都ニューデリー

 ロシアで22~24日に開かれる新興国グループ「BRICS」の首脳会議に合わせて、インドのモディ首相と中国の習近平(シーチンピン)国家主席が首脳会談の実施に向けて調整していることが分かった。公式な会談が実現すれば、2020年に両国の国境地帯で両軍が衝突して以降、初となる。複数のインド政府関係者が明らかにした。

 インド政府は20年、中国との国境付近で双方の軍兵士が衝突し、死傷者が出た直後に、「TikTok(ティックトック)」などの中国製アプリの利用を禁止。その後も中国側からの投資を制限するなどしてきた。

 中国と覇権を争う米国や日本などは、インドを自分たちの陣営に取り込もうと、日米豪印による協力枠組み「クアッド」などを利用して関係を強化してきており、中印の接近は「痛手」となる。

 インド外務省は21日、インド北部ラダックにある中国との国境地帯で、両軍がパトロールを再開することで合意したと発表。緊張緩和への期待感を示した。

■インド政府内、早急な接近に否定的意見も

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