道路爆破で「つまらない同族意識を払拭」 金正恩氏、前線部隊を視察

2024年10月17日、北朝鮮軍の第2軍団指揮部を視察する金正恩総書記(右から2人目)。朝鮮中央通信が配信した=朝鮮通信

 北朝鮮の朝鮮中央通信は18日、金正恩(キムジョンウン)総書記が南北の軍事境界線に近い前線の部隊を管轄する第2軍団指揮部を17日に訪問したと報じた。韓国とつながる道路や鉄道の爆破によって、「つまならい同族意識と、統一という非現実的な認識を払拭(ふっしょく)した」と主張した。

 金氏は1月に韓国を「敵対国」と明記する改憲を指示しており、今月の最高人民会議で改憲された可能性が指摘されている。金氏はこの日、「大韓民国が他国であり、明白な敵国である厳然たる事実を改めて認識すべきだ」と主張。韓国を「敵国」と繰り返したほか、「韓国領土」との表現も使い、別の国家であると強調している。

 北朝鮮は南北の軍事境界線付近の八つの砲兵旅団に「射撃待機態勢」に入るよう指示しており、金氏は準備状況のほか、敵の動向について報告を受けたという。金氏は韓国から「主権」が侵害された際の攻撃力の使用は、「同族ではない敵国に対する合法的な報復行動になる」とも主張した。(ソウル=太田成美)

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