「勝利計画」5項目、初の公表 NATO加盟の即時招待や抑止力強化

キーウの最高会議(国会)で2024年10月16日、「勝利計画」について演説するウクライナのゼレンスキー大統領=ロイター

 ウクライナのゼレンスキー大統領は16日、最高会議(国会)で演説し、戦争の公正な終結に向けた5項目の「勝利計画」を初めて公表した。今後は、米国をはじめとする支援国の理解を得ることが重要になる。

 計画の1点目は、加盟国への攻撃を全体への攻撃として扱う集団防衛の規定がある北大西洋条約機構(NATO)の加盟に向けた即時の招待。7月のNATOサミットの首脳宣言では、加盟への「不可逆的な道筋」を支持すると盛り込まれたが、さらに一歩踏み込んだ。

 8月からロシア南西部クルスク州で越境作戦を展開するウクライナは、2点目に、作戦の継続と、米英仏から供与を受けた長い射程の兵器をロシア領内深くで使うための許可を挙げた。

 他に、ロシアに対する抑止力の強化、戦略的かつ経済的な協定の締結、戦後のウクライナ軍のNATO・欧州での運用などが盛り込まれ、いずれの点も欧米の支援なしでは実施することができない。

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