ハンガリー「米大統領選次第」 凍結資産使ったウクライナ支援に反対

2024年10月8日、フランス・ストラスブールの欧州議会で記者会見をするハンガリーのオルバン首相=ロイター

 ハンガリーのバルガ財務相は8日、ウクライナ支援として最大350億ユーロ(約5兆7千億円)を融資する欧州連合(EU)の方針を、少なくとも11月の米大統領選が終わるまで支持しないことを明らかにした。年末までの実行をめざしていたEUの融資が遅れる可能性がある。

 EUのフォンデアライエン欧州委員長は9月、ウクライナの首都キーウを訪れ、ゼレンスキー大統領と会談。その際に、主要7カ国(G7)が合意したウクライナ支援の枠組みに、最大350億ユーロを融資すると表明していた。この枠組みは6月のG7首脳会議で合意されたもので、支援のための基金を創設。資金は各国が貸し付けたうえで、西側が凍結したロシアの資産の利益を返済にあてる仕組みになっていた。

 凍結されているロシア中央銀行の資産の大半はEU域内にあり、その額は2100億ユーロ(約34兆1千億円)。EUは、ここから生じる利子や配当、最大350億ユーロを融資できるとしている。

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