バイデン氏、災害対応でウクライナ支援会合のためのドイツ訪問を延期

米フロリダ州オーランドで8日、ハリケーン「ミルトン」に備えて袋に土を詰める地元警察官や米海兵隊員ら=ロイター

 米ホワイトハウスは8日、バイデン大統領がハリケーン対応のため、10日から予定していたドイツとアンゴラの訪問を延期すると発表した。ドイツではウクライナ支援についてゼレンスキー大統領を招いて各国の首脳と協議し、強い結束を打ち出すはずだったが、任期終盤の「見せ場」は災害対応に奪われた。

 米南東部は先月から今月にかけて大型ハリケーン「ヘリーン」の被害が広がり、死者は200人を超えた。別のハリケーン「ミルトン」も9日にも南部フロリダ州に上陸する見通しで、広範囲の被害が懸念されている。バイデン氏は8日、ホワイトハウスで記者団に「いま国外に出ることはできない。目の前のことに集中する」と述べた。

 米国は2022年2月にロシアのウクライナへの全面侵攻が始まって以来、ほぼ月に1度のペースでウクライナ支援国による会合を主催してきた。約50カ国が参加し、普段はオースティン国防長官が仕切ってきたが、今回初めての首脳級会合でゼレンスキー氏と「勝利計画」について協議する見通しだった。

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