ドイツ軍艦が台湾海峡通過 22年ぶり、国際秩序変更に警戒感

2024年9月6日、韓国・仁川で停泊するドイツ海軍のフリゲート艦「バーデンビュルテンベルク」の内部=ロイター。独国防省によると、同艦が13日に台湾海峡を通過している

 ドイツ海軍のフリゲート艦と補給艦が13日、台湾海峡を通過していることがわかった。ピストリウス独国防相が同日、記者会見で明らかにした。独海軍によると、同軍のフリゲート艦が台湾海峡を通過するのは2002年以来、22年ぶり。

 中国はドイツにとって昨年まで8年連続で最大の貿易相手国。ただ、独政府は昨年決めた初の対中戦略で、経済の依存関係を見直す方針を打ち出すとともに、中国が地域覇権をめざし、ルールに基づく既存の国際秩序を変えようとしていると警戒を強めていた。

 ピストリウス氏は会見で、台湾海峡について「国際水域」とし、最短のルートであるため通過すると説明した。

 独海軍によると、両艦は米ハワイ沖での環太平洋合同演習(リムパック)に参加後、8月に東京に寄港。その後、韓国からフィリピンに向かう予定だった。その途中で台湾海峡に入ったとみられる。

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