中国共産党員1億人目前 若者は就職・出世など実利重視も進む高齢化

北京で2021年7月1日に開かれた中国共産党の結党100周年を記念した式典=ロイター

 中国共産党は30日、昨年末時点の党員数が9918万5千人になったと発表した。中国は人口減少の局面に入っているが、党員は増え続けている。就職や出世などの実利を求めて入党を希望する若者が増えているものの、入党要件の厳格化もあり、高齢化が進む。女性党員も全体の3割にとどまる。

 党員は全人口の約7%を占める。前年同期比では1.2%増え、過去最多を更新した。党員数は年末には1億人の大台を突破する見通しだ。

 党が発表する党員の年齢層のなかでは、61歳以上が最も多く2787万2千人。中国社会と同様に高齢化が進んでいる。就職や出世に有利な党員をめざす若者は多く、新型コロナウイルス禍以降の経済低迷による就職難でその動きは加速している。ただ、30歳以下の党員は2年連続で減少し、1241万2千人だった。習近平(シーチンピン)政権が「党員の総量をコントロールし、質を高める」方針のもと、入党要件を厳格化したことが大きいとみられる。

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