佐渡金山の追悼式、韓国が不参加表明 生稲晃子政務官の出席が影響か

「佐渡島の金山」の象徴でもある露天掘り跡「道遊の割戸」=2024年6月5日、新潟県佐渡市、北沢祐生撮影

 韓国政府は23日、新潟県佐渡市で24日に日本側の主催で開かれる「佐渡島(さど)の金山」の朝鮮半島出身者を含む全労働者の追悼行事に参加しないと表明した。日本政府を代表して出席する生稲晃子外務政務官が、過去に靖国神社に参拝していたと韓国メディアが報じ、韓国内で問題視する声が出ていた。

 複数の日本外務省幹部によると、生稲氏は同省に対し「参拝していない」と説明しているという。追悼行事の開催は「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録に向けて見いだした日韓の着地点の一つだっただけに、波紋が広がりそうだ。

 韓国外交省は不参加の理由について、追悼行事をめぐる外交当局間の意見の違いの調整に必要な時間が十分でなく、「追悼行事の前に両国が受け入れ可能な合意に至るのが難しいと判断した」と説明した。韓国内では生稲氏の出席について「不適切」との声が出ており、この問題をめぐり調整が難航したとみられる。

 外交省によると、出席する予定だった朝鮮半島出身労働者の遺族や政府関係者らは別途、現地で独立した追悼行事をする予定だという。

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