「ウクライナ前線に配属の北朝鮮兵士18人が逃走」公共放送など報道

ウクライナ侵攻を続けるロシアは兵力不足に悩まされているが、北朝鮮が兵力1万人をロシアに派遣したと、ウクライナのオンラインメディア「キーウ・インディペンデント」が15日、西側の外交筋の話として報じた。

ただ、どのような兵力と役割なのかについては不明としている。同メディアは、これについてウクライナ外務省からは回答を得られず、軍情報部もコメントを拒否した。この派遣人数については3000人とも1万人とも報じられている。

一方、ウクライナの公共放送ススピーリネは15日、前線に派遣された北朝鮮の兵士18人が逃亡したと、情報機関筋の話を引用して報じた。

事件が起きたのはウクライナとの国境から7キロ離れたロシアのブリャンスク州とクルスク州の州境付近で、その動機は明らかになっていないが、ロシア当局が捜索に乗り出したと同局は伝えた。

(参考記事:【写真】「北朝鮮の不良弾薬が暴発し吹き飛ぶロシア兵」衝撃の瞬間

韓国の朝鮮日報も16日、ウクライナ軍高官の話として、ロシアのブリャンスク州で、北朝鮮人兵士18人の集団脱走事件が起きたと報じた。

なお、ススピリネは、北朝鮮国民最大3000人からなる、ロシア軍第11軍団の「特別ブリヤート大隊」が編成され、クルスクと、現在ウクライナ軍に占領されているロシアのスジャ周辺で任務に当たる可能性があるとも報じた。

本来、「ブリヤート大隊」は、シベリアに住む少数民族ブリヤート人からなるものだ。

モンゴル系の民族で、外見上、朝鮮人との区別がつきにくいため、ブリヤート人に偽装させ「替え玉」として北朝鮮の兵士を前線に送り込む可能性も考えられる。

なお、ラトビアを拠点とするロシア語独立系メディアのメドゥーザは、ブリヤート人がウクライナ侵攻で非常に多くの犠牲者を出しており、2022年3月の集計で、戦死者全体の3.5%をブリヤート人が占める。徴兵率は他地域の2.5倍から3倍に達し、戦死率も7倍以上だと報じた。

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