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中国、昨年の輸出は3・6%増 マスクなどコロナ関連が牽引

 【北京=三塚聖平】中国税関総署が14日発表した2020年通年の貿易統計(ドル建て)によると、輸出は3・6%増の2兆5906億ドル(約269兆円)だった。年前半は新型コロナウイルスの感染拡大による打撃を受けて低迷が続いたが、国内経済の回復や医療関連用品の輸出拡大が牽引(けんいん)して通年でのプラスを達成した。
 世界的なコロナ禍で需要が高まった製品の輸出が堅調だった。品目別では、医療機器が40・5%増、マスクを含む織物が29・2%増とそれぞれ大きく伸びた。ノートパソコンなど在宅勤務に関する産品の輸出も好調に推移した。
 輸入は1・1%減の2兆556億ドルだった。中国国内で経済再開が進んで内需が伸びたが、昨年の実績には及ばなかった。
 国・地域別では米国向けは輸出が7・9%増、輸入が9・8%増だった。昨年発効した米中の「第1段階」貿易協定は、中国が米国産農産物などの輸入を2年で2000億ドル(約21兆円)増やすことが柱で、輸入拡大を進めたとみられる。
 東南アジア諸国連合(ASEAN)と欧州連合(EU)向けの輸出はともに6・7%増だった。主要国に先駆けて経済回復を進める中国は、貿易拡大を背景にASEANなど各国に対する影響力拡大を進めるものとみられる。
 輸出と輸入を合わせた輸出入総額は1・5%増の4兆6462億ドル。また、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は5350億ドルの黒字だった。
 税関総署の李魁文(り・かいぶん)報道官は14日の記者会見で「防疫物資の世界最大の供給国という役割を発揮した」と強調。21年の見通しについては「世界経済の状況は依然として複雑で厳しく、貿易は多くの不安定・不確実要素に直面している」と慎重な見方を示した。

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