米、オープンスカイ条約から正式に脱退 核管理体制に影響懸念

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米政権は22日、米露など30カ国以上が軍事活動の透明性向上を目的に、非武装の偵察機による領空での監視・査察飛行を相互に認め合うオープンスカイ(領空開放)条約から正式に脱退した。国務省が22日発表した。米政権は5月に脱退方針を加盟国に通告。条約に基づき6カ月が経過したことで脱退が有効となった。
 トランプ政権は米露の中距離核戦力(INF)全廃条約の破棄を通告し昨年8月に失効させている。相次ぐ軍備管理条約からの離脱に、世界の核管理体制などへの悪影響を懸念する声が広がるのは不可避とみられる。
 領空開放条約は東西冷戦終結後の信頼を醸成させるために、北大西洋条約機構(NATO)と旧ワルシャワ条約機構の加盟国が1992年に締結し、2002年に発効した。だがトランプ政権はロシアが条約を順守していないとして破棄を通告した。
 オブライエン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は22日、ツイッターで「トランプ大統領は、米国の安全保障を損ね、敵対勢力を利する時代遅れの条約や国際合意から脱退してきた」と強調した。
 米政権は、ロシアが弾道ミサイルを配備するロシア西端の欧州の飛び地、カリーニングラード州上空の査察飛行を制限されたと批判していた。

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