【北朝鮮情勢】北の密輸どう防ぐ 16日カナダで外相会合

 【ニューヨーク=上塚真由】米国とカナダは16日、バンクーバーで、北朝鮮問題の外相会合を共同開催する。朝鮮戦争の国連軍参加国を中心に日本、韓国など計20カ国が参加し、北朝鮮の不法で危険な核・ミサイル開発に断固反対する決意を表明。また、北朝鮮が石油精製品などを海上で積み替えている問題を受け、密輸船の検査強化などを議論し、“制裁逃れ”を防ぐ有効な策を打ち出せるかが焦点となる。
 「外交的な解決は実現可能だと説明しながら、北朝鮮への圧力を継続する効果的な枠組みを作ることが目的だ」。米国務省のフック上級政策顧問兼政策企画本部長は11日、外相会合の狙いをこう強調した。
 ティラーソン米国務長官、カナダのフリーランド外相のほか、日本の河野太郎外相、韓国の康京和外相が出席。英仏伊やトルコ、コロンビアなども参加し、大規模な会合となる。
 北朝鮮に対して国連安全保障理事会は制裁決議を積み重ねてきたが、北朝鮮が制裁をかいくぐる「いたちごっこ」が続く。昨今は、香港籍やパナマ籍の船舶が海上で北朝鮮船に石油精製品などの積み荷を移し替える「密輸」が横行している問題が重大視されており、米国は海上輸送の阻止に向けて、国際社会の議論を前進させたい考えだ。
 一方、参加する国々をみると、圧力路線で一本化するかどうかも不透明となっている。韓国は北朝鮮との対話を進め、カナダも外交努力の必要性を強調する。会合では、北朝鮮だけでなく、軍事的オプションをちらつかせるトランプ米大統領をも牽制する狙いがあるとの臆測が広がる。
 対北包囲網のカギを握る中国とロシアは参加せず、合意内容を改めて伝達するという。中国外務省の陸慷報道官は11日、外相会合を「全く意味がなく、開催に断固反対だ」と批判し、圧力強化ではなく、対話を進めるべきだとの見解を改めて示した。
 外相会合前日の15日には、マティス米国防長官が夕食会に出席。北朝鮮への圧力強化に向けて各国の引き締めを図るとみられる。

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