英、新たなコロナ変異株を警戒 南アなどからの渡航制限へ

 11月25日、英保健当局は、南アフリカで感染が広がっている新型コロナウイルスの新たな変異株について、免疫反応の回避に関連するものを含めデルタ型の2倍の数の変異を持つことから、これまでで最も懸念されるとの見解を示した。英レスターで5月撮影(2021年 ロイター/Andrew Boyers)

[ロンドン 25日 ロイター] - 英国は25日、南アフリカで感染が広がっている新型コロナウイルスの新たな変異株について、ワクチンの効果が低い可能性があり、感染拡大抑制に向けた取り組みが危ぶまれるとして懸念を示した。

保健当局によると、新たな変異株「B.1.1.529」はオリジナルの新型コロナウイルスとは劇的に異なるスパイクタンパク質を持つという。

英保健安全保障局(UKHSA)のハリーズ長官は「この変異株は、これまでに発見された中で最も注目すべきものであり、感染力やワクチンの効果などを詳しく調べるため、研究が早急に進められている」と説明した。

英国は26日1200GMT(日本時間午後9時)から、南アフリカと隣接するナミビア、ボツワナ、ジンバブエ、レソト、エスワティニの計6カ国からの航空機乗り入れを一時的に禁止し、これらの国から帰国した英国人に隔離を義務付けると発表した。

新たな変異株は今週に入り確認されたばかりだが、現在広がっているデルタ株よりも迅速な対応に動いている。

ジャビド保健相は、新たな変異株にはワクチンの効果が低い可能性があるとの認識を示した。「かなりの数の変異があることが分かっており、おそらくデルタ株の2倍だ。感染力がより高く、既存のワクチンが効きにくい可能性がある」と述べた。

変異株についてはさらなるデータが必要になるとした上で、渡航制限は予防措置として必要と説明した。

南アフリカの専門家らは25日、少数ながら新型コロナの新たな変異株を検出したと発表した。

この変異株はボツワナと香港でも確認されているが、英保健当局によると、英国内では検出されていない。

インペリアル・カレッジ・ロンドンの疫学者ニール・ファーガソン氏は、新たな変異株はスパイクタンパク質に「これまでにないほどの」数の変異があり、南アで感染者の急増につながっていると指摘。政府による渡航制限は賢明との見方を示した。

その上で、「感染力やワクチンへの耐性がどの程度なのかに関する信頼できるデータは得られておらず、エビデンスに基づくリスク評価はまだできない」とした。

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