米民主党、制裁含めロシアへの対応要請 米兵殺害報奨金報道巡り

[ワシントン 30日 ロイター] - 米野党民主党は30日、ロシアがアフガニスタンの反政府勢力・タリバン系の武装勢力に対し米兵殺害に報奨金を出したという報道が事実ならば、米国は新たな対ロシア経済制裁を検討する必要があるとの認識を示した。

米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、ロシア軍の情報部隊が米国および有志連合軍の兵士の殺害に報奨金を提供したと報じており、続報では、トランプ氏が2月にこの問題について文書で報告を受けたと伝えた。

トランプ氏はこれまで、報告は受けていないと述べ、報道を否定。その後、ホワイトハウスはトランプ氏が「個人的に」報告を受けてないとしたが、報告書を受け取ったかどうかについては明らかにしていない。

ホワイトハウスのマクナニー報道官は記者団に「大統領が報告を受けたことは一度もない。この情報はまだ真偽が確かめられておらず、情報機関内で見解は統一されていない」と述べた。

下院情報委員会のシフ委員長(民主党)は、トランプ大統領がロシアのプーチン大統領を主要7カ国(G7)サミットに招待すべきではないとし「ロシアの悪意ある行動を阻止する措置強化に向けて、適切な制裁を検討すべきだ」と語った。

11月の米大統領選に向け民主党の候補指名が確実なバイデン前副大統領は「トランプ大統領が認識していなかったことが事実であるなら、職務怠慢だ。また、報告を受け何も対応していなければ、職務怠慢でしかない」と批判した。

共和党の対外強硬派、ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)はロイターに、報道が事実ならば「米国人への直接攻撃も同然」と批判し、「非常に重大な対応が必要になる。非対称の経済制裁が想定可能だ」とした。

4人の米政府筋はロイターに対し、ロシアの軍事情報部がアフガニスタンで米兵などの殺害に向け、タリバン系の武装勢力に報奨金を支払ったとする米軍の機密情報報告書の存在を認めている。

5人目の関係者は、そのような情報がホワイトハウスの注目を受けたのは2019年3月ごろだったが、確証が得られず「偽情報だった可能性があった」とした。

NYTは政府関係者の話として、当局者らは2月下旬にロシアが報奨金を支払ったと結論付ける報告書をトランプ氏に渡したと伝えた。最高機密である大統領日報(PDB)に報告が含まれていたという。

下院軍事委員会のスミス委員長(民主党)は、ロシアが米兵殺害に報奨金を支払っているという主張について、トランプ大統領は少なくとも認識していたはずだとし、「ホワイトハウスの状況説明を踏まえると、トランプ大統領は状況を把握していたと思われる」と述べた。

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