米民主討論会、サンダース氏がイラク戦争承認巡りバイデン氏批判

 1月14日、11月の米大統領選の候補者絞り込みに向けて野党民主党が開いた第7回討論会で、バーニー・サンダース上院議員は前副大統領のジョー・バイデン氏が2002年の採決でイラクにおける戦争を承認したことを批判した。写真は討論会の様子。アイオワ州 デモイン で撮影(2020年 ロイター/Shannon Stapleton)

[デモイン(米アイオワ州) 14日 ロイター] - 11月の米大統領選の候補者絞り込みに向けて野党民主党が14日に開いた第7回討論会で、バーニー・サンダース上院議員は前副大統領のジョー・バイデン氏が2002年の採決でイラクにおける戦争を承認したことを批判した。バイデン氏はイラク侵攻を支持したのは「誤り」だったと認めた。

今回の討論会は、米国によるイラン革命防衛隊精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官殺害後、初めて開かれるものであると同時に、2月3日のアイオワ州党員集会に向けては最後となる。

上院外交委員長を務めた経験のあるバイデン氏は「彼ら(当時のジョージ・W・ブッシュ大統領と政権高官)が戦争に突入しないと信用したことは誤りだった」と表明。「彼らはただ査察官を派遣すると語っていた。実際に世界は査察官の派遣を決めており、それでもやはり戦争に突入した」と釈明した。

一方でバイデン氏は、自身はオバマ大統領当時の副大統領として、軍の帰還に取り組んだと説明。「誤った投票だった」としつつ、その後の自身の行動については壇上の他の候補者と比較する準備ができていると述べた。

最近の世論調査では、バイデン氏、サンダース氏のほか、エリザベス・ウォーレン上院議員、元インディアナ州サウスベンド市長のピート・ブティジェッジ氏の4候補で接戦となっている。

討論会ではこの4候補のほか、エイミー・クロブチャー上院議員と富豪のトム・ステイヤー氏が参加した。

サンダース氏は、アイオワ州とニューハンプシャー州の一部世論調査で首位に躍り出たことを受け、この日の討論会では一番の攻撃の的となった。

同氏が提唱する国民皆保険制度「メディケア・フォー・オール」を巡ってはどのようにコストを賄うのかとの批判が浴びせられた。クロブチャー氏はサンダース氏のメディケア・フォー・オール法案について、民主党上院議員の3分の2以上が署名しなかったと指摘した。

<通商巡る相違>

通商を巡っては、サンダース氏が、自身とバイデン氏では米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)といった域内自由貿易協定の価値について「根本的な意見の相違」があると指摘。USMCAについてはサンダース氏が反対する一方、バイデン氏は賛成している。

サンダース氏は「(同協定は)1つの理由のためだけに書かれた。それは大手多国籍企業の利益を増やすためだ」と主張した。

一方、バイデン氏は「サンダース上院議員が意味があったと考える貿易協定があることを私は知らない」と述べた。

<進歩派間でも相違>

今回の討論会では、いずれも進歩派とされるサンダース氏とウォーレン氏の間で過去のサンダース氏の発言の有無を巡る意見の相違もはっきりした。

サンダース氏は2018年にウォーレン氏とのプライベートな会合で、女性が20年の大統領選で勝利することはできないと語ったとされるが、サンダース氏は反発。そんな発言をするとは「理解できない」と述べ、きっぱりと否定した。

一方、ウォーレン氏はこうした発言があったと改めて主張した上で、サンダース氏に同意しないと表明。ただ、「バーニー(・サンダース氏)は友人であり、バーニーと争おうとするためにここにいるのではない。とはいえ、女性が大統領になることができるのかどうかという問題が持ち上がった。この問題にわれわれは正面から立ち向かう時だ」と述べた。

討論会後には、各候補者がステージ上で交わる中、手を伸ばしたサンダース氏との握手をウォーレン氏が拒否したように見える場面もあった。両氏は短い会話を交わしたが、緊迫した様子だった。

次回討論会は2月7日にニューハンプシャー州で開かれ、その後は同月19日にネバダ州、同月25日にサウスカロライナ州と続く。

<3候補は弾劾裁判の陪審員に>

来週にはトランプ大統領の弾劾裁判が上院で始まると見込まれている。

今回の討論会に参加した民主候補のうち3人(サンダース氏、ウォーレン氏、クロブチャー氏)は陪審員として参加することになり、重要な局面では選挙活動を休止することになる。

ただ、いずれもそれは気にしていない。ウォーレン氏は「政治よりも大切なことがある」と指摘。弾劾裁判について「現政権の腐敗」を示すものになると述べた。

*内容を追加しました。

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