Google対Epic Gamesの裁判の結果「サードパーティーのアプリストア」をGoogle Playで配布可能に、Googleは命令の停止を要求
人気ゲーム「フォートナイト」などの開発元であるEpic GamesがGoogleを相手にAndroidのアプリストアであるGoogle Playの独占を問題にした訴訟の最終判決が2024年10月7日に行われ、Googleに対し3年間にわたるアプリストアの解放命令が下りました。
gov.uscourts.cand.373179.1017.0_3.pdf
(PDFファイル)https://storage.courtlistener.com/recap/gov.uscourts.cand.373179/gov.uscourts.cand.373179.1017.0_3.pdf
Google must crack open Android for third-party stores, rules Epic judge - The Verge
https://www.theverge.com/policy/2024/10/7/24243316/epic-google-permanent-injunction-ruling-third-party-stores
Why Google is appealing the U.S. Epic Games verdict
https://blog.google/outreach-initiatives/public-policy/epic-games-verdict-appeal/
Epic Games対Googleの訴訟は2020年8月13日から行われており、2023年12月には陪審員によって「Googleがアプリストアを通じて反競争的な市場を形成した」とEpic Gamesの主張を全面的に認める評決が下され、Epic Gamesの勝訴がほぼ確定していました。
Epic Games対Googleの独占禁止法に関する訴訟でカリフォルニア州の裁判所がEpic Games側の訴えを認める判決を下す - GIGAZINE
そして今回の最終判決では「Googleが具体的に何をしなくてはいけないのか」という内容をまとめた命令が確定。2024年11月1日から2027年11月1日までの3年間、GoogleはGoogle Play内でGoogle Playと競合するサードパーティー製アプリストアの配布を認めるほか、サードパーティー製アプリストアに対しGoogle Playの全アプリのカタログを提供する必要があります。
また、Google Playでアプリを配布している開発者が独自の決済サービスを使用したり、サードパーティー製アプリストアへリンクしたり、独自に価格を決めたりする自由をGoogleは認める必要があります。さらに、アプリストアを立ち上げようとする人や団体へ収益を分配したり、「サードパーティー製アプリストアでアプリを配布しないこと」に対するボーナスを設定したり、デバイスメーカーや通信事業者にGoogle Playをプリインストールさせたりするなどの「買収」行為も禁止されました。
一方Googleは今回の判決について、「消費者のプライバシーとセキュリティを危険にさらし、消費者、開発者、デバイスメーカーに損害を与えるさまざまな意図しない結果を引き起こす」として控訴を表明し、命令の一時停止を申請しました。
Epic GamesはGoogleを訴える時に同時にAppleも訴えており、Epic Games対Appleの裁判は先にAppleの勝利で終了しています。Epic Games対Appleの裁判では「iOSのApp StoreはAndroidのGoogle Playと競合しており独占ではない」と認められてAppleが勝利したため、Googleは「Google PlayはApp Storeと競合している」と述べ、さらに「AndroidはiOSと異なり、複数のアプリストアやサイドローディングなどの選択肢と柔軟性を常に認めてきたオープンプラットフォーム」として独占の事実認定が誤っていると主張しました。
なぜEpic GamesはAppleとの裁判には負けたのにGoogleには勝訴したのか? - GIGAZINE
Googleは「今回の判決はiOSとAndroidが明らかに競合しているという明白な点を見落としている」と訴えています。
10/08 11:55
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