X(旧Twitter)がイーロン・マスクの買収以来最も詳細な透明性レポートを公開、2024年上半期だけで削除されたアカウントは500万件・投稿は1000万件超

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X(旧Twitter)が2024年上半期(1~6月)を対象とした透明性レポートを発表しました。レポートではXを健全で安全なプラットフォームとするために、同社の安全チームがどのような施策を行ってきたのかがわかるようになっています。
Transparency
https://transparency.x.com/en
We are thrilled to introduce X’s Global Transparency Report, covering the period from January to June 2024. This report highlights the extensive efforts by our Safety team to cultivate a healthy and secure environment, reaffirming that X remains a safe platform for all users.…— Safety (@Safety) September 25, 2024

X just released its first full transparency report since Elon Musk took over
https://www.engadget.com/social-media/x-just-released-its-first-full-transparency-report-since-elon-musk-took-over-110038194.html
X's first transparency report since Musk reveals a surprising contradiction | ZDNET
https://www.zdnet.com/article/xs-first-transparency-report-since-musk-reveals-a-surprising-contradiction/
Elon Musk decries government ‘censorship.’ His X has been more compliant. - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/technology/2024/09/25/elon-musk-x-twitter-free-speech-government-requests/
Elon Musk: X releases its first transparency report since Elon Musk's takeover - The Economic Times
https://economictimes.indiatimes.com/tech/technology/x-releases-its-first-transparency-report-since-elon-musks-takeover/articleshow/113677353.cms
Twitterはイーロン・マスク氏に買収されてXに改名される前から毎年透明性レポートを公開しており、政府機関からの要請によりどれだけツイートの削除が行われたのかなどの情報が公開されてきました。
しかし、TwitterがXに変わってからは透明性レポートの公開頻度は低下しており、レポートの中で明らかにされる情報も少なくなっていました。そんな中、現地時間の2024年9月25日になってXが1年以上ぶりとなる透明性レポートを公開しています。テクノロジーメディアのEngadgetは、Xが透明性レポートを公開した理由を「プラットフォームの有害性について懸念を示す広告主のX離れを引き留めるため」と予想しています。
Xが新たに公開した透明性レポートによると、同社は2024年上半期に利用規約に違反した530万件弱のアカウントを停止したそうです。Xが2022年上半期に公開した同様のレポートでは、停止したアカウントの数が160万件であったため、約3倍もアカウント停止数が増加したということになります。
以下はユーザーから報告されたポリシー違反コンテンツの内訳。ユーザーから違反報告があったコンテンツの総数は2億2412万9805件で、最も違反報告が多かったのが虐待および嫌がらせに関する投稿(36.47%)でした。

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Xはユーザーから違反が報告されたコンテンツのうち、プラットフォームのルールに違反したとして「削除あるいはラベル付け」した投稿の総数が1067万5980件に上ると報告しました。特に削除件数が多かったのはXのヘイト行為に関するポリシーに違反した投稿(495万321件)で、以下、虐待や嫌がらせに関する投稿(264万8475件)、暴力的な内容(223万5891件)の順に続きます。

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マスク氏がTwitterを買収して以降、多くの広告主や公民権団体がX上に投稿されているコンテンツの検閲が正しく行われていないと懸念を表明してきました。Xはこれに反論し、規則に違反するようなコンテンツは投稿全体のわずか1%未満であると透明性レポートの中で主張しています
ただし、マスク氏がTwitterを買収する前のタイミングで発表された透明性レポートでは、利用規約に違反したため停止されたアカウントの数が130万件、削除あるいはラベル付けされた投稿が430万件でした。
Xは2023年4月に簡素化された透明性レポートを公開していましたが、コンテンツ削除に関する数字は共有されていたものの、政府機関からの削除要請件数など、その他の詳細についてはほとんど情報を開示していませんでした。ただし、最新の透明性レポートではその数字も明かされています。
Xによると、同社は2024年上半期に政府機関から1万8737件の情報提供要請を受けており、その大半がEU圏内からのものであったそうです。なお、情報提供要請があった国と地域の内訳は以下の通りで、情報開示率は53%でした。

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また、Xは2024年上半期に政府機関から7万2703件のコンテンツ削除要請を受けており、このうち70%に応じたことも明かされています。なお、削除要請が最も多かったのは日本で、その数は4万6648件。次に多かったのがトルコからの9364件。その他の内訳は以下の通り。

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著作権および商標に関する削除通知の総数と、削除率をまとめたのが以下の表。著作権侵害に関する通知を受けた投稿の総数は18万8661件で、59.84%に相当する11万2897件が削除されました。商標侵害に関する通知は7万980件あり、削除されたのは6296件です。

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なお、Xは透明性レポートを2年に1回のペースで公開すると約束しています。

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