アマチュア天体写真家が知られざる秘密のスパイ衛星を発見

アマチュア天体写真家が知られざる秘密のスパイ衛星を発見 - 画像


公にされていない「スパイ衛星」の一部をアマチュア天体写真家が撮影することに成功しました。
SomeAstroStuff - Felix Schöfbänker のギャラリー - AstroBin
https://www.astrobin.com/users/fel_sch/
Caught on camera: Satellite tracker photographs secret spacecraft | Space
https://www.space.com/secret-satellites-caught-on-camera
宇宙にはさまざまな任務を負う人工衛星があり、あるものは電波を傍受してミサイル発射を探知し、またあるものは光学システムを使って特定の地域をクローズアップしたり、強力なレーダー技術を使って地球をスキャンしたりします。
アマチュア天体写真家たちの中にはこうした衛星を趣味で撮影する人がいます。そのうちの1人が、オーストリアに住むフェリックス・シェフベンカー氏です。
シェフベンカー氏は、「Topaz」と呼ばれるFIA(将来画像アーキテクチャー)レーダー」を搭載した5つの偵察衛星の撮影に成功しました。シェフベンカー氏いわく、FIAレーダーは昼夜問わず地上を「見る」ことができるもので、推定直径およそ12メートルのパラボラアンテナと、およそ10メートルの翼幅を持つ2つの太陽電池パネルを持っている大型の衛星に備え付けられていると考えられるそうです。
シェフベンカー氏の解釈に基づき、衛星マニアのオリバー・ヤンコビッチが作成画像が以下です。

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by Felix Schöfbänker
実際にシェフベンカー氏が撮影したFIAレーダーと思われる衛星が以下。

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by Felix Schöfbänker
シェフベンカー氏は「衛星にはソーラーパネルがあり、ソーラーパネルの間にもう1つ明るい物体があることが確認できますが、この物体はアップリンクとダウンリンクのアンテナだと解釈しています。何か別のものかもしれませんが」と指摘。シェフベンカー氏によると、この衛星は多くのパルスを送信して戻ってきた信号を受信し、信号を画像に変換している可能性があるとのことです。
FIAレーダーは軌道に対して左向きにも右向きにも向けることが可能で、シェフベンカー氏いわくアンテナが左を向いていたのは6回だけで、右を向いていたのは22回だそうです。
シェフベンカー氏は「2024年時点で軌道上にある最も古いものは2005年に打ち上げられた第3世代のKH-11で、USA186と呼ばれています。他にUSA224とUSA245と呼ばれる2つの衛星があり、これらは2011年と2013年に打ち上げられた第4世代のものです。最新のものは2021年の第5世代宇宙船で、USA314と呼ばれています」と指摘しています。これらの衛星には鏡のようなパネルが付けられているといいます。

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シェフベンカー氏は「鏡の大きさは世代によって変わるようです。最も古いKH-11は2.4メートルで、第4世代は直径3メートル前後です。このパネルは、赤外線イメージング・システムの冷却システムとして機能するラジエーターなのか、あるいは、SARイメージングやシグナルインテリジェンスに使用できるフェーズドアレイアンテナか、あるいはソーラーパネルかもしれません」と考えています。
不鮮明ながらアマチュア天体写真家でもスパイ衛星の写真を撮影できたことについて、シェフベンカー氏は「ほとんどの大国には、この種の撮影に特化した天文台があります。そして、そうした天文台にどれだけの予算が使えるかを考えると、私が写したものより数段質の良い画像を持っていると言っていいでしょう」と語りました。

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