Microsoftが物議を醸す「Recall」機能を2024年10月からWindows Insider向けに提供することを発表

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ユーザーのPC操作をほぼすべて記録し、後から操作履歴を確認できるようにする機能「Recall(回顧)」が、2024年10月から試験的に配信されることがMicrosoftの発表により明らかになりました。
Update on the Recall preview feature for Copilot+ PCs | Windows Experience Blog
https://blogs.windows.com/windowsexperience/2024/06/07/update-on-the-recall-preview-feature-for-copilot-pcs/
Microsoft will try the data-scraping Windows Recall feature again in October | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2024/08/microsoft-will-try-the-data-scraping-windows-recall-feature-again-in-october/
2024年5月21日、MicrosoftはPCにAIを統合した「Copilot+ PC」という新しい製品カテゴリを発表し、それに伴いAI機能の目玉として「Recall」をお披露目しました。Recallは、ユーザーによるPC上の操作を定期的にスクリーンショット撮影し、光学式文字認識(OCR)でスキャンしてデータベースに保存することで、ユーザーが後から操作履歴を確認できるようにするという機能です。
ところが、あらゆる行動を記録するということは、ユーザーが入力したパスワードや銀行口座番号などの機密情報も漏れなく保存されるということであり、情報が外部のサーバーに保存されることでハッキングによる情報漏えいを招くリスクもあります。こうした懸念からイギリスのデータ監視機関が調査に乗り出すなど、世界中でRecallのリスクに関する議論が行われるようになりました。後にMicrosoftはRecallのリリース延期を発表し、機能の見直しを行うことを約束しました。
Microsoftが物議を醸すRecall機能の搭載をCopilot+ PCのリリース当初では見送ることを発表 - GIGAZINE

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延期の宣言からおよそ2カ月後、Microsoftは改めてRecallを提供することを明らかにし、まずはWindows Insider向けに2024年10月から利用できるようにすると報告しました。
この報告に際し、Microsoftは「お客様に、Copilot+ PC上で、信頼できる安全なRecall体験を提供することをお約束します。以前6月13日にお伝えしたように、すべてのCopilot+ PCでRecallを利用できるようにする前に、Windows Insiderコミュニティの貴重な専門知識を活用するため、リリースのアプローチを調整しました。セキュリティは引き続き当社の最優先事項であり、Windows Insiders向けにRecallが利用可能になった時点で、詳細をブログで発表します」と述べました。
なお、Recallを利用するにはCopilot+ PCのシステム要件を満たすデバイスを用意する必要があります。
MicrosoftがWindows搭載AI PCの最小システム要件を正式発表 - GIGAZINE

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