約28万5000台のHDDを運用するストレージサービス・Backblazeがメーカー・モデル別統計データの2024年第2四半期版を公開


クラウドストレージサービス・Backblazeが、データセンターで運用しているHDDのうち必要な稼働時間を越えなかったものやメーカーの温度仕様をオーバーしたものなどを除き、28万4386台のデータをまとめたレポートを公開しました。
Backblaze Drive Stats for Q2 2024
https://www.backblaze.com/blog/backblaze-drive-stats-for-q2-2024/


Backblazeが2024年6月30日時点で運用している、集計対象のHDDは東芝、HGST、Seagate、WDC(Western Digital)の4メーカーで合計29種類。メーカー別だと、最多はSeagateの14種類で、以下HGSTが6種類、東芝が5種類、WDCが4種類です。また、容量で分類すると4TBモデルが3種類、8TBモデルが4種類、10TBモデルが1種類、12TBモデルが7種類、14TBモデルが6種類、16TBモデルが7種類、22TBモデルが1種類です。
Backblazeによると、2024年第2四半期の平均故障率(AFR)は1.71%で、第1四半期の1.41%からは0.3ポイント増加しましたが、前年同期比だと0.57ポイント減となりました。29種類のHDDのうち、AFRが1.71%以下だったのは16種類、1.71%より大きかったのは13種類でした。
1万台以上運用しているモデルで特に故障率が高かったのはHGSTの12TBモデル(HUH721212ALN604)で、7.17%でした。運用台数は1万496台、稼働時間は95万7573日で、エラー発生数は188です。
以下は、縦軸が稼働時間、横軸がAFRを示すグラフで、水色で示されたHGSTの12TBモデルは平均稼働時間が48カ月を超えると故障率が上がっていくのがわかります。同様の傾向は緑色で示されたSeagateの10TBモデルにもみられますが、一方で動作が安定してくるのか、故障率が下がるものもあります。


なお、集計期間にSeagateの14TBモデル(ST14000NM000J)と16TBモデル(ST16000NM002J)では障害が発生しませんでした。いずれも運用台数が100台単位なので多い方ではなく、稼働時間合計も長くないため、すごさとしては地味なものだそうですが、Seagateの16TBモデルは生涯故障発生率が0.57%と非常に優れているそうです。
基本的には稼働開始から10年が経過する前に次のドライブへ移行が行われるため、Backblazeのデータドライブとして使用されているHDDで10年選手はいないのですが、HDDブートドライブではWDCの500GBモデル(WD5000BPKT)が11年以上使用されているとのこと。レポートを書いたアンディ・クライン氏は「CVT(Cluster Vault Tome)チームには言わないでね」と釘を刺しています。
◆フォーラム開設中
本記事に関連するフォーラムをGIGAZINE公式Discordサーバーに設置しました。誰でも自由に書き込めるので、どしどしコメントしてください!Discordアカウントを持っていない場合は、アカウント作成手順解説記事を参考にアカウントを作成してみてください!
• Discord | "最近ストレージ壊れた?" | GIGAZINE(ギガジン)
https://discord.com/channels/1037961069903216680/1271407591498580021

ジャンルで探す