Apple Watch SEはコスト削減のためにオールプラスチックの筐体に切り替える可能性

Apple Watch SEはコスト削減のためにオールプラスチックの筐体に切り替える可能性 - 画像


Apple WatchのローエンドモデルであるApple Watch SEが、コスト削減のためにプラスチック筐体に切り替える可能性が報じられています。
Apple Watch Series 10, Ultra 3 Details: Bigger Screens, Blood Pressure Challenge - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/newsletters/2024-07-07/apple-watch-series-10-ultra-3-details-bigger-screens-blood-pressure-challenge-lybjqp0q


Apple testing plastic chassis for cheaper Apple Watch SE
https://appleinsider.com/articles/24/07/07/apple-watch-se-may-switch-to-an-all-plastic-chassis-to-lower-costs
AppleはiPhoneが10周年を迎えたタイミングで新しいデザインを採用したiPhone Xをリリースしました。2014年に初登場したApple Watchは、2024年に10周年を迎えるため、iPhone Xのようにデザインが刷新されるのではないかとウワサされています。
記念すべき10周年のタイミングで、AppleはミドルレンジモデルのApple Watch Series 10をディスプレイの大型化を計画しているとApple関連の確度の高いリーク情報でおなじみのマーク・ガーマン記者が報じています。Apple Watch Series 10の開発コードネームは「N217」と「N218」で、ディスプレイサイズが大きくなり、Apple Watch Ultraとほぼ同じディスプレイサイズが登場する模様。一方で、ハイエンドモデルのApple Watch Ultra 3にデザイン面の大きな変更はないそうです。
Apple Watch Series 10とApple Watch Ultra 3はどちらも新しいチップを搭載するため、これが将来的なAI強化の基盤となる可能性をガーマン記者は指摘しました。ただし、AppleのパーソナルAIであるApple IntelligenceがApple Watchにも登場することを期待することは「やめたほうがいい」とガーマン記者は指摘しています。続けて、「Apple IntelligenceはiPhone、iPad、Macのみに提供され、後にApple Vision Proにも提供されることとなりますが、この取り組みを全面的にApple Watchに導入する予定はありません」と記しました。
また、AppleがApple Watchを発表したのは2014年ですが、発売したのは2015年であったことから、2025年に10周年記念モデルが登場する可能性もある模様。

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この他、Appleは高血圧や睡眠時無呼吸症候群を検知する技術を開発しており、これらの機能は2024年にリリースされる予定でした。しかし、この取り組みは順調に進んでおらず、「Appleは深刻な問題に直面している」とガーマン記者は指摘しています。ガーマン記者によると、高血圧を測定するための技術はテスト中に期待したほどの信頼性が得られなかったため、リリースは延期されることになった模様。特に、Apple Watch Series 10で血圧機能が適切に動作するかどうかが懸念されています。
なお、Appleが開発している血圧測定技術は、一般消費者が自宅で使う血圧計の代わりになるようなものではないとガーマン記者は指摘。Apple Watchの心拍数測定機能や血中酸素測定機能とは異なり、実際の数値を測定するようには設計されておらず、基準値よりも高いかどうかを監視する機能になるとのことです。
睡眠時無呼吸症候群を検出するための機能も、大きな課題に直面しています。この機能は血中酸素飽和濃度と関係していますが、同機能に関する技術は医療機器メーカーのMasimoから特許侵害で訴えられています。
Apple Watchの血中酸素ウェルネス測定機能は医療機器メーカー「Masimo」の特許を侵害しているとの裁定をアメリカ国際貿易委員会が下す - GIGAZINE


この他、AppleはApple Watchの製造方法の変更も検討しており、一部のモデルの筐体を3Dプリントするというアイデアについて社内で議論が進められているとガーマン記者は指摘しました。3Dプリントを採用することで生産スピードが上がり、材料の使用量を減らすことで環境保護にも貢献できる可能性があるそうです。
さらに、AppleはローエンドモデルのApple Watch SEの新バージョンの開発にも取り組んでおり、アルミニウム製の筐体を硬質プラスチックに変更することについても検討していることが報じられています。ガーマン記者によると、Appleは競合のSamsungが販売している最も安価な199ドル(3万2000円)のGalaxy Watch FEに対抗できるレベルにまでApple Watch SEのコストを削減することを狙っているそうです。

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