Googleマップのロケーション履歴がサーバー保存から個別端末保存に変更されタイムライン機能がウェブ版で利用不可能に


Googleマップには、スマートフォンの位置情報に基づいてユーザーの行動履歴をマップ上に表示する「ロケーション履歴」と呼ばれる機能が搭載されています。このロケーション履歴はこれまで、Googleのサーバー上に保存されており、同じGoogleアカウントにログインすれば全てのデバイスで閲覧が可能でしたが、Googleは2024年5月以降、ロケーション履歴の保存場所をサーバーから個別の端末へ移行する作業を進めています。
タイムライン機能について 重要な機能変更(デバイスへのデータ保存) - Google マップ コミュニティ
https://support.google.com/maps/community-guide/278276932/


Protecting people’s privacy on health topics
https://blog.google/technology/safety-security/protecting-peoples-privacy-on-health-topics/
Google to start permanently deleting users’ location history | Google | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/article/2024/jun/06/google-to-start-permanently-deleting-users-location-history
Google Maps is making a big privacy change to protect your location history - The Verge
https://www.theverge.com/2024/6/5/24172204/google-maps-delete-location-history-timeline
ロケーション履歴を用いることで、ユーザーは数年前の旅行先など、自分が過去訪れた場所を振り返ることができます。これまで、ロケーション履歴はGoogleのサーバーに保存されており、同じGoogleアカウントに紐付けられている全てのデバイスで閲覧することが可能でした。
しかし、Googleはユーザーのプライバシー保護を強化するために、ロケーション履歴の保存先をGoogleのサーバーから各デバイスに移行することを発表。2024年5月末から6月にかけて、ユーザーに対しその旨を通知するメールを送信しているとのことです。


ロケーション履歴の保存先の変更によって、データを閲覧できるのは該当のスマートフォンアプリだけに限られることになります。別のデバイスで引き続きロケーション履歴を使用したい場合、2024年12月1日までにロケーション履歴をエクスポートしておく必要があります。
また、2024年12月1日以降、ウェブからロケーション履歴にアクセスすることはできなくなり、それまでにエクスポートならびにロケーション履歴の共有を行っていない限り、過去90日間のロケーション履歴がGoogleに最初にログインした端末に移動されるとのこと。
エクスポートの手順は以下の通り。まずはGoogleマップアプリを開き、自身のアイコンをタップ。


「タイムライン」をタップします。


右上の「…」アイコンをタップ。


「設定とプライバシー」をタップ。


下にスクロールし、「タイムラインデータをエクスポート」をタップします。


保存先を選んでエクスポートは完了です。ファイルはJSON形式で書き出されます。


今回の変更についてGoogleは「あなたの位置情報はプライベートなものです。私たちは、それを安全にユーザーの管理下に置くことを約束します。Googleマップでは、広告主を含むいかなる人物にもデータを販売することはありません」と述べています。
タイムラインで表示される移動の軌跡は、必ずしも移動経路に即したものではないことがあり、ウェブ版では「道路にスナップ」などを用いて細かい修正をすることができました。アプリのみだと、今後はかゆいところに手が届かなくなるかもしれません。

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