Adobeが動画生成AIのトレーニング用コンテンツ収集のため「動画1分に最大1000円超」の報酬を用意


ジェネレーティブAI「Adobe Firefly」に画像生成だけではなく動画生成を行わせるため、Adobeがトレーニング用のコンテンツ収集に動き出したことをBloombergが報じました。動画提供に対する報酬は、1分につき最高7.25ドル(約1110円)ほどになる可能性があるとのことです。
Adobe (ADBE) Is Buying Videos to Build Its AI Text-to-Video Generator - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-04-10/adobe-is-buying-video-clips-for-3-per-minute-to-build-ai-model


Adobe Will Buy Your Videos for Up to $7.25 Per Minute to Train AI: Report | PetaPixel
https://petapixel.com/2024/04/11/adobe-will-buy-your-videos-for-up-to-7-25-per-minute-to-train-ai-report/


Adobeの内部文書を入手したというBloombergのブロディ・フォード氏によると、Adobeは写真家やアーティストのネットワークに対して、動画素材の提供(投稿)を求めているとのこと。
求めている動画は、「足や手、眼」といった人体の一部を撮影したような動画だけでなく、歩いているところや喜怒哀楽を表現するところのような、日常の行動を撮影した動画、スマートフォンやフィットネス機器を使っているところなどが含まれ、素材提供者には120ドル(約1万8400円)が支払われるそうです。
フォード氏は「投稿された動画1分に対して、平均で2.62ドル(約400円)、最大で7.25ドル(約1110円)になる可能性がある」と述べていることから、トータルで15分から45分ほどの分量を求めていると考えられます。
フォード氏からのコメント要求に対して、Adobeの広報担当者は、幹部が過去に発言した「動画生成機能を開発中です」というコメントを挙げたとのこと。
なお、AIモデルを作り上げるにあたっては膨大なトレーニング用の素材が必要で、研究者は「2026年までにトレーニング用データが枯渇する」と懸念しています。
2026年までにAIのトレーニングに使うデータが枯渇する「データ不足問題」とは? - GIGAZINE


「ChatGPT」で知られるOpenAIは、2024年2月に動画生成AI「Sora」を発表していますが、その制作にあたっては、YouTubeから100万時間以上に相当する動画をダウンロードしてトレーニングに用いたことが指摘されています。
100万時間以上のYouTube動画をOpenAIがAIモデルのトレーニングに利用していたことが判明 - GIGAZINE


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