電線から電力を直接供給してドローンを長時間飛行させるシステムが実験中

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主に空撮や軍事目的、荷物の運搬目的で使われるドローンは、小型である故にその飛行時間の短さが運用における課題として残されています。通常であれば地上で充電するのが一般的ですが、新たに空中で電線を使って充電するという試みが行われています。
Autonomous Overhead Powerline Recharging for Uninterrupted Drone Operations — University of Southern Denmark
https://portal.findresearcher.sdu.dk/en/publications/autonomous-overhead-powerline-recharging-for-uninterrupted-drone-
Autonomous Overhead Powerline Recharging for Uninterrupted Drone Operations - ICRA 2024 - YouTube

南デンマーク大学のベト・ズオン・ホアン氏らが実験しているのが、空中に張り巡らされた架空送電線を使ってドローンを充電するというシステムです。
ホアン氏らが試作したドローンには電線をつかむためのグリップが取り付けられています。

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飛行中のドローンがセンサーで電線を検知して接近し、グリップで電線を直接つかんで充電するという仕組みです。

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長時間着陸せずに充電と飛行を繰り返した実験では、約300Aが流れる電線から安定して50Wの電力を受け取ることができたそうです。

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システムが洗練されればより軽量かつ効率的になり、短い充電時間で長時間の飛行が可能になるとされています。これにより、人間の介入を最小限に抑えた長時間飛行可能なドローン配送サービスなどが誕生する可能性があります。

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ソーシャルサイトのHacker Newsでは「既存の電線を使えるので構築に費用がかからない」という意見や、「電力会社は盗電という悪夢にさいなまれることになる」といった意見が寄せられました。

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