Googleが「生成AIを使った検索機能」の有料化を検討している

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Googleが生成AIを活用した新しい「プレミアム」機能の有料化を検討していると、イギリス経済紙のFinancial Timesが報じています。GoogleがOpenAIやMicrosoftなどの競合への対応に追われる中で、Googleの主力である検索事業の収益モデルを見直す動きといえます。
Google considers charging for AI-powered search in big change to business model
https://www.ft.com/content/2f4bfeb4-6579-4819-9f5f-b3a46ff59ed1


Google might make users pay for AI features in search results | Ars Technica
https://arstechnica.com/ai/2024/04/google-might-make-users-pay-for-ai-features-in-search-results/
Googleはこれまで事業の中核となる検索エンジンでは広告のみで資金調達してきました。そんなGoogleは、「広告なしの検索機能」の提供は考えていないものの、AIを活用した新機能の開発は続けており、一部の機能を有料サービスとして提供することを検討している模様。
2024年3月には、Google検索部門の責任者に就任したエリザベス・リード氏がAIを活用した検索システムの構築に注力する方針を明確に示しました。
Google検索の責任者に就任したエリザベス・リード氏が「AIを活用した検索システム」に注力する方針を明かす - GIGAZINE


Financial Timesによれば、GoogleのAIを使用しない従来の検索は無料のままで、有料プランに登録したユーザーはGoogleのマルチモーダルAI「Gemini」を利用した検索結果が表示されるとのこと。ただし、検索結果から広告が排除される予定はないとのことで、これはAI検索機能には従来よりも高い計算コストがかかるためだとみられています。
AI検索機能自体は初めての試みではなく、Googleは2023年5月頃から検索クエリに応じてチャットボットAIの回答を提示する「Search Generative Experience(SGE)」という機能を実験的に提供しています。ただし、あくまでも実験ということで、利用可能なユーザーはごく一部です。


また、AIを利用した機能としては、Gemini for Google Workspaceが提供されています。これは、GmailやGoogleドキュメントなどでGeminiをユーザーごとに最適化して利用できるプランです。
GoogleはFinancial Timesの取材に対して「現時点で発表するものはありません」と回答していますが、一方で「長年にわたり、ユーザーにとって最も自然な方法で情報にアクセスできるよう、検索を再発明し続けてきました。生成AIを検索に応用する実験では、すでに数十億件のクエリを処理しており、主要市場すべてで検索クエリの伸びがプラスになっています。ユーザーの新しいニーズに応えるべく、製品を急速に改善し続けています」ともコメントしました。

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