AppleはAIと独禁法に関する話題を恐れてFTC委員長と有名司会者の対談を妨害しニュース番組を打ち切っていた


AppleはAIに関する研究開発を進めており、開発中のAIに関する詳細が2024年後半までに明かされる予定です。そんなAppleがAIと独占禁止法に関する話題を嫌って、有名コメディアンおよび司会者のジョン・スチュワート氏と連邦取引委員会(FTC)のリナ・カーン委員長との対談をキャンセルしていたことが明らかになりました。
Lina Khan – FTC Chair on Amazon Antitrust Lawsuit & AI Oversight | The Daily Show - YouTube

Jon Stewart to FTC chair: Apple wouldn't let you on podcast
https://www.axios.com/2024/04/02/jon-stewart-apple-ftc-chair-interview
ジョン・スチュワート氏はコメディアンや風刺系ニュース番組の司会者として活動する人物で、2021年からApple TV+で配信されていた番組「The Problem with ジョン・スチュワート」の司会者も務めていました。しかし、当該番組は2023年10月に理由を明かさず打ち切りとなりました。


AppleはThe Problem with ジョン・スチュワートを終了した理由を明らかにしていませんが、打ち切りの直後にニューヨーク・タイムズが「中国やAIに関連する問題が打ち切りの原因である」と報道。さらに、スチュワート氏もCBSのインタビューに対してニューヨーク・タイムズの報道が事実であることを認めています。
新たに、スチュワート氏は自身が司会を務める風刺系ニュース番組「The Daily Show」の2024年4月2日放送回で、The Problem with ジョン・スチュワートの放送期間中にAppleとの間で交わされた会話の内容を明らかにしました。
当日のThe Daily ShowにはゲストとしてFTCのリナ・カーン委員長が招かれており、スチュワート氏とカーン委員長は巨大テクノロジー企業による独占について対話していました。そして、番組開始から15分54秒経過した時点でスチュワート氏が「AppleやMicrosoft、Googleといった大企業はAIスタートアップを買収してペイウォールの内側に囲い込んでいます。(この状況について話し合うために、)私はカーン委員長をポッドキャスト(The Problem with ジョン・スチュワート)に呼びたかったのです。しかし、Appleはカーン委員長を招待しないように求めてきました」「なぜ彼らは公の場でこうした会話をすることを恐れたのでしょうか」と述べ、AppleがAIや独占禁止法に関連する話題を嫌っていたことを明らかにしました。


なお、The Daily Showでのカーン委員長とスチュワート氏の対談は、アメリカ司法省がアップルを独占禁止法違反の疑いで提訴してから数日後に行われました。訴状の中で、Appleは自社の販売戦略を妨げるアプリの登場を抑制したり、他社製スマートフォンと自社製品の連携を妨害したりしていたと指摘されています。
Appleがスマートフォン市場独占で司法省と16人の司法長官から提訴される、Appleは「危険な前例」と対抗姿勢 - GIGAZINE


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