Appleが進めていた「microLED」採用自社設計のスマートウォッチ用ディスプレイ開発計画が中止か

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将来のApple Watchに採用されるはずだったAppleの「スマートウォッチ用ディスプレイ」開発計画が頓挫したと報じられました。増大するコストがネックになったようです。
Apple Scraps Plan to Design Display for Watch In-House, Cuts Jobs - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-03-22/apple-scraps-plan-to-design-display-for-watch-in-house-cuts-jobs
Apple decides against making Apple Watch displays in-house
https://appleinsider.com/articles/24/03/22/apple-has-decided-against-making-its-own-microled-apple-watch-displays
Apple reportedly cancels internal effort to develop custom microLED displays - SiliconANGLE
https://siliconangle.com/2024/03/22/apple-reportedly-cancels-internal-effort-develop-custom-microled-displays/
Bloombergによると、Appleがスマートウォッチ用ディスプレイを自社で設計・開発する長期プロジェクトを終了し、アメリカとアジアで数十の職務を見直す動きを進めているとのこと。
Appleが目指していたディスプレイはmicroLED技術を使ったもので、「より明るく鮮やかなビジュアル」を特徴とするもののはずでした。microLEDはLEDを微細化したもので、より精密な発光制御と高画質化が図れる技術。GoogleはmicroLED製造企業を買収することで技術の確保を行いましたが、AppleはApple Park近くに独自の製造施設を建設して自社で設計・開発を進めていました。
「Appleが自社でMicroLEDディスプレイを開発中」の報道を受け関連株価が急落 - GIGAZINE

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ただし、microLEDはOLEDよりもはるかに実現が難しい技術であり、Appleの開発は難航していた模様。2018年時点でAppleのmicroLED開発プロジェクトはコードネーム「T159」と呼ばれており、いずれiPhoneやApple Watchに搭載されるのではと見られていましたが、開発にかかるコストとプロセスの複雑さがあまりにも大きいことが判明したため、計画は中止に終わったそうです。
計画中止の動きは、AppleがApple Carの開発中止を決定したのとほぼ同時期に行われたとのこと。
Appleが自動運転車開発プロジェクトをキャンセルしたとの報道、10年以上の開発に終止符か - GIGAZINE

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これにより、Apple Carチームと同様にチームが再編され、数十人が解雇されるなどいくつかの人員整理が行われた模様。
microLEDの採用は当面の間、続けられる予定で、Appleは新しいサプライヤーを探しているとのことです。

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