グラボ向け高速メモリ規格「GDDR7」の仕様が確定、通信速度はGDDR6の2倍

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半導体技術標準化団体のJEDECが、グラフィックボード向けの高速メモリ規格「GDDR7」の仕様を公開しました。
JEDEC Publishes GDDR7 Graphics Memory Standard | JEDEC
https://www.jedec.org/news/pressreleases/jedec-publishes-gddr7-graphics-memory-standard

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GDDRはDDRと比べて高速な通信が可能なメモリ規格で、主にグラフィックボード向けのメモリとして使われています。例えばNVIDIAのRTX 40シリーズにはGDDR6やGDDR6Xといった規格のメモリが使われているほか、AMDのRX 7000シリーズでもGDDR6規格のメモリが採用されています。
JEDECの発表によると、GDDR7はGDDR6と比べて帯域幅が2倍になり、デバイス当たりの最大通信速度は毎秒192GBに達するとのこと。また、GDDR7はJEDECの標準DRAM規格として初めて信号方式にPAM3を採用しており、通信1回当たりのデータ送信性能が向上しています。
JEDECはGDDR7を「帯域幅の向上だけでなく、クラウドゲームおよびクラウドコンピューティングのサービス向上や、AI処理への適応を求める市場のニーズに合致した規格」と位置付けています。また、GDDR7の仕様発表に際してNVIDIAは「我々とJEDECの協力により、PAMがGDDR7の基礎技術となり、ユーザーがGPUから最大限のパフォーマンスを引き出せるようになりました」と語り、自社製GPUにGDDR7を採用する意向を示しています。さらに、AMDも「GDDR7の変革力を活用することで、我々はコンピューティングとグラフィックスの可能性を新時代へ解き放ちます」とコメントし、GDDR7の採用に意欲を示しています。
GDDR7の仕様は以下のページでダウンロードできます。
Graphics Double Data Rate 7 SGRAM Standard (GDDR7) | JEDEC
https://www.jedec.org/standards-documents/docs/jesd239

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なお、Samsungは2023年7月に一足早くGDDR7規格のメモリを発表しています。SamsungのGDDR7メモリは1ピンあたり最大32Gbpsでの通信が可能で、GDDR6メモリと比べて電力効率が20%向上していることもアピールされています。
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