AppleがiCloudの「無料で5GB」の容量が少なすぎると集団訴訟を提起される

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Appleの提供するクラウドストレージサービスの「iCloud」は、無料で5GBのストレージを利用できます。しかし、iCloudの「無料で5GB」というストレージは容量が少なすぎるとして、Appleが集団訴訟を提起されました。
Apple Faces Antitrust Class Action Alleging iCloud Monopoly
https://news.bloomberglaw.com/litigation/apple-faces-antitrust-class-action-alleging-icloud-monopoly

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Apple hit with class action lawsuit over iCloud's 5GB limit - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2024/03/02/icloud-5gb-limit-class-action-lawsuit/
2024年3月1日、アメリカの北部地区連邦地方裁判所でAppleが集団訴訟を提起されました。訴状には、iPhoneおよびiPadで使えるiCloudの無料ストレージをAppleが不必要に制限することで、「AppleはiCloudの競争の場を不正に操作している」と記されています。
訴状では、「Appleデバイスの所有者には5GBのiCloudストレージが無料で提供されますが、AppleのiCloudの収益が証明しているように、ほとんどのユーザーはストレージのニーズに対して容量が少なすぎると考え、追加のストレージを有料で購入しています」と記されています。
スマートフォンで利用できるクラウドストレージサービスは多数ありますが、AppleのiCloudだけが「ユーザーがデバイスを交換する際にアクセスする必要があるアプリケーションデータやデバイス設定」や「Appleのスマートフォンやタブレットからの一部のデータ」をホストできるようになっています。これにより、AppleのモバイルデバイスとiCloudは「不法に『結び付け』られている」と原告側は主張。この結果として、iCloudは推定70%の市場シェアを獲得し、市場を独占していると訴状には記されています。

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確かにiPhoneやiPadのバックアップデータを保存することができるクラウドストレージサービスはiCloudのみです。訴状では「Appleが制限付きのファイルを取り扱えるクラウドストレージサービスをiCloudのみに制限することは、技術的にもセキュリティ的にも正当化することはできません」「Appleは競争を抑制し、競合するクラウドストレージサービスよりも自社のiCloudを有利にするためだけにこの制限を課しています」と主張しています。
しかし、実際にはMacやPC上のiTunesを介してローカル上にバックアップデータを作成する機能をAppleは提供しています。
なお、原告側は「Appleはサービスがほぼ純粋な利益を生み出すまでiCloudの価格を値上げしました。Appleがこれらの値段を維持できるのは同社が市場を独占していることを示しています」と述べ、Appleを非難しています。

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海外メディアのBloomberg Lawは、「iCloudはAppleの中でも最も収益性の高い製品のひとつで、競争に規律を置かれていないため、他製品よりも高い利益率を生み出しています」と指摘しました。

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