DRAMやVRAMと同等の速度でデータを長期保存可能なユニバーサルメモリ実現に向けてゲルマニウム&アンチモン&テルルの化合物「GST467」が役立つことが明らかに

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高速な揮発性メモリとデータを長期間保存可能な不揮発性メモリの長所を両立した「ユニバーサルメモリ」の実現に向けて、「GST467」と呼ばれる素材が役立つ可能性がスタンフォード大学の研究チームによって突き止められました。
Novel nanocomposite-superlattices for low energy and high stability nanoscale phase-change memory | Nature Communications
https://www.nature.com/articles/s41467-023-42792-4

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New candidate for universal memory is fast, low-power, stable, and long-lasting
https://news.stanford.edu/press-releases/2024/01/22/closing-universa-data-processing/

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既存のメモリはRAMやVRAMなどに使われている揮発性メモリとSSDやSDカードなどに使われている不揮発性メモリに大別されます。揮発性メモリは「データを高速転送できるが、電源を切るとデータが消失する」という特徴を持ち、不揮発性メモリには「揮発性メモリと比べて転送速度は劣るものの、電源を切ってもデータを保存し続けられる」という特徴が存在します。
既存のPCやスマートフォンには揮発性メモリと不揮発性メモリの両方が搭載されており、「SSDなどの不揮発性メモリに保存したデータをRAMなどの揮発性メモリに読み込む」「デバイスを電源から切断する際に、RAMやVRAMなどの揮発性メモリからSSDなどの不揮発性メモリにデータを書き込む」といった処理が実行されています。しかし、研究チームによると揮発性メモリと不揮発性メモリ間の通信に必要な時間やエネルギーは無視できないほど大きいとのこと。このため、研究チームは揮発性メモリと不揮発性メモリ双方の長所を両立した「高速にデータを転送可能で、電源を切ってもデータが保存されるメモリ(ユニバーサルメモリ)」の開発に取り組みました。
揮発性メモリと不揮発性メモリの長所を兼ね備えたメモリは「相変化メモリ(PCRAM)」としてすでに商品化されているものもありますが、既存のPCRAMには多くの電力を消費するという欠点があります。研究チームはゲルマニウム、アンチモン、テルルを4:6:7の割合で組み合わせた化合物「GST467」を他の素材と層状に積み重ねた構造のメモリを作成。このメモリが1V未満の電圧で動作し、スイッチング時間が40ナノ秒以内であることを確かめました。

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研究チームによると、GST467を用いたメモリのスイッチング時間は最速ではないものの、他の素材では消費電力が大幅に大きくなってしまうとのこと。GST467は「1ボルト未満の電力で高速かつ長期のデータ保存を実現できる」という点が画期的だと研究チームは主張しています。

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