24万台超のHDD運用実績から故障しやすいモデルや信頼性の高いモデルがわかるBackblazeの「メーカー・モデル別統計データ2023年Q2版」が公開

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クラウドストレージ企業のBackblazeが、2023年第2四半期(4月~6月)に世界中で運用した24万台超のHDDの故障率をメーカー・モデル・使用年数などから分析したレポート「メーカー・モデル別統計データ2023年Q2版」を公開しました。
Backblaze Drive Stats for Q2 2023
https://www.backblaze.com/blog/backblaze-drive-stats-for-q2-2023/

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クラウドストレージサービスを提供しているBackblazeは、全世界のデータセンターで合計24万5757台ものドライブを運用しています。このうちブートドライブやテスト用のHDDなどを除いた24万940台のデータ用HDDについて、2023年度第2四半期の故障率レポートを公開しました。
以下の表がデータ用HDDの故障率をモデルごとにまとめたもので、「MFG」はHDDのメーカー、「Model」がモデル名、「Drive Size」が容量、「Drive Count」は運用台数、「Avg.Age」は平均運用月数、「Drive Days」は四半期の累計稼働日数、「Drive Failures」が故障台数、「AFR」が年間故障率となっています。HDDのモデルはHGSTが7種類、Seagateが14種類、東芝が7種類、WDCが3種類となっており、Backblazeは合計31種類のモデルを運用しています。

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2023年度第2四半期におけるデータ用HDDの累計稼働日数は2140万8175日で、故障したHDDは合計1339台、年間故障率は2.28%となっていました。2023年度第1四半期の年間故障率は1.54%であり、2022年度通期の年間故障率は1.37%だったことから、今期の故障率はやや高いといえます。
最も年間故障率が高かったモデルは東芝のHDWF180(8TB)で年間故障率は19.63%でしたが、このモデルは運用数がわずか61台であり、累計稼働日数も統計的に有意な5万日を大幅に下回る5577日である点に注意が必要です。続くSeagateのST14000NM0018(14TB)も累計稼働日数が5111日、次に故障率が高いHGSTのHUH728080ALE604(8TB)も累計稼働日数は8094日にとどまっています。累計稼働日数が5万日を超えるモデルで最も故障率が高いのは、SeagateのST10000NM0086(10TB)で累計稼働日数は10万772日、故障率は12.31%となっていました。
一方、2023年度第2四半期で1台も故障しなかったデータ用HDDが以下の6つ。このうち、東芝のMG08ACA16TEY(16TB)、WDCのWUH721816ALE6L0(16TB)、HGSTのHUH721212ALE600(12TB)はいずれも累計稼働日数が5万日を大幅に超えており、統計的に有意な5万日という基準を満たしています。Backblazeによると、これら3つのHDDは運用開始からの年間故障率が0.13~0.45%と非常に低く信頼度が高いモデルであるため、今四半期に故障が起きなかったのも不思議ではないとのこと。

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2023年度第2四半期の故障率が高かった理由について、Backblazeは使用年数が長いHDDの故障が多かった可能性があると指摘しています。以下のグラフは、購入から5年以上が経過した「古いHDD」の過去3年間の故障率を容量別で示したものであり、赤色で示した「10TB」と紫色の「8TB」のHDDは近年故障率が上昇していることがわかります。

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「2023年度第1四半期~第2四半期にかけての年間故障率の上昇幅(0.05%)」を赤色のベースラインとして、各容量の故障率の増加幅を比較したグラフが以下。8TBと10TBのモデルは平均と比較して大幅に故障率が増加しており、第2四半期における故障率増加の主な原因になっていることが示されました。

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Backblazeは、データ用HDDの故障率増加は懸念材料ではあるものの、クラウドストレージサービスを運用する以上はHDDの故障から逃れることはできず、このように故障率を継続的に監視することで故障に備えていると主張。「私たちは今後もシステムを監視し、必要に応じて対策を講じ、その過程でできることを皆さんと共有していきます」と述べました。

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