SSDの故障率をまとめた統計データ「メーカー・モデル別統計データ2022年中間レビューSSD版」をBackblazeが公開

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約22万台のHDDおよびSSDを自社データセンターで運用しているBackblazeは、毎年四半期ごとにどのメーカーのHDDが故障しやすいかをまとめた統計データを公開しています。そんなBackblazeが、SSD関連の統計データをまとめた「メーカー・モデル別統計データ2022年中間レビューSSD版」を公開しました。
The SSD Edition: 2022 Drive Stats Mid-year Review
https://www.backblaze.com/blog/ssd-drive-stats-mid-2022-review/
Backblazeが公開したメーカー・モデル別統計データ2022年中間レビューSSD版は、同社のクラウドストレージプラットフォームでストレージサーバーのブートドライブとして使用されているSSDに基づくデータです。BackblazeはこれらのSSDの故障率を「四半期ごと」あるいは「利用開始からの全期間」で測定し、同じくブートドライブとして利用されているHDDとのパフォーマンス比較も実施しています。なお、Backblazeのブートドライブはストレージサーバーを起動するだけでなく、ストレージサーバーが生成したログファイルと一時ファイルの保存も担当しており、毎日ストレージサーバーの活動に応じたファイルの読み取り・書き込み・削除を実行しているとのことです。
2022年4月1日から同年6月30日までの期間(2022年第2四半期)でBackblazeが運用したSSDの故障率をまとめた表が以下。運用されているSSDの総数は2558台で、障害が発生したSSDの総数をSSDが何年使用されたかという数値で割った「年間故障率(AFR)」が「1.15%」。Backblazeが運用しているSSDのモデルは全部で11種類あり、このうち障害が発生したのはMicronの「MTFDDAV240TCB」(240GBモデル)、Seagateの「ZA250CM10003」(250GBモデル)、Seagateの「ZA250CM10002」(250GBモデル)の3モデルのみ。「MTFDDAV240TCB」は運用している89台のうち1台が故障、「ZA250CM10003」は運用している1106台のうち2台が故障、「ZA250CM10002」は運用している559台のうち4台が故障しました。

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これに対して、2022年1月1日から同年3月31日までの期間(2022年第1四半期)でBackblazeが運用したSSDの故障率をまとめた表が以下。運用されたSSDの総数は2373台、AFRは「1.23%」。2022年第2四半期と故障台数は同じ「7台」ですが、運用するSSDの台数が2022年第2四半期の方が多かったため、AFRは第2四半期にわずかに減少することとなりました。なお、故障したのはSeagateの「ZA250CM10003」(250GBモデル)、Seagateの「ZA250CM10002」(250GBモデル)、モデル名称不明のSeagate製SSDの3モデル。

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Backblazeが運用しているSSDのうちDellの「DELLBOSS VD」とMicronの「MTFDDAV240TCB」はM.2規格のSSDですが、その他はすべて標準の2.5インチSSDです。
Backblazeは2021年第4四半期までのSSD故障データをまとめたレポート公開していますが、このレポートの集計期間以降に、新規のSSDとしてCrucialの「CT250MX500SSD1」を192台、DELLの「DELLBOSS VD」を101台、WDCの「WDS250G2B0A」を42台追加しました。以前のレポートではCrucialの「CT250MX500SSD1」が高い故障率をたたき出していましたが、より多くの同モデルを導入した2022年は第2四半期が終了した時点で1台も故障していません。
どのSSDが壊れやすいのか「SSD故障率のメーカー・モデル別統計データ2021年版」をBackBlazeが公開 - GIGAZINE

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以下の表は2018年10月1日にBackblazeがSSDの運用を開始してから、2022年6月30日までの故障データをまとめたもの。表にある表記は「Drive Count」(運用数)、「Drive Days」(累計使用日数)、「Drive Failures」(故障台数)、「AFR」(年間故障率)、「Confidence Interval」(信頼区間)を指しています。Backblazeは「一般的にデータが多く、データの一貫性が高いほど、そのデータに基づく信頼性が高くなります。SSDの場合、計算されたAFRに満足する前に、信頼区間の幅が1.0%以下であることを確認したいと考えています。ただし、信頼区間の幅が1.0%を超えるからといって、そのモデルが問題のあるものであるという意味ではありません。より多くのデータを収集し、より確実なデータを弾き出したいということです」と記しています。

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Backblazeの言う「信頼区間の幅が1.0%以下」のSSDは、DELLの「DELLBOSS VD」、Seagateの「ZA250CM10003」(250GB)と「ZA250CM10002」(250GB)の3モデル。DELLの「DELLBOSS VD」はM.2規格のサーバークラスのSSDで、販売価格は450ドル(約6万5000円)超と非常に高額であるため「一般的な消費者向けではない」とBackblaze。一方で、Seagateの「ZA250CM10003」(250GB)と「ZA250CM10002」(250GB)は一般消費者向けのSSDで、販売価格は45ドル(約6500円)ほどと比較的入手しやすい価格帯です。
BackblazeがSSDを運用し始めたのは2018年からで、5年目となる今回のAFRは「0.92%」。BackblazeがHDDおよびSSDを運用し始めてからのAFRをまとめたのが以下のグラフ。AFRは明らかにHDDよりもSSDの方が低い数値となっています。

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この結果を受け、Backblazeは「少なくとも我々の環境でブートドライブとして使用する場合、SSDはHDDよりも信頼性が高いと合理的に主張することができます。これは過去1年間で読者が行ってきた逸話や知識に基づく推測を裏付ける結果といえます。素晴らしい」と記しています。

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