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ビル・ゲイツがひそかに仕込んでいたイースターエッグが本人の知らない間に削除されていた

ビル・ゲイツがひそかに仕込んでいたイースターエッグが本人の知らない間に削除されていた - 画像


コンピューター黎明期にコモドールのPET 2001やアタリのAtari STなどの開発に携わったレオナルド・トラミエル氏が、コンピューター見本市で出会ったMicrosoftの創設者ビル・ゲイツ氏との逸話を記しています。
If Looks Could Kill
https://vintagecomputerstories.blogspot.com/2022/01/if-looks-could-kill.html
初期のコンピューターやゲーム機の開発に携わってきたというトラミエル氏は、コンピューター見本市で自身が開発に携わったコモドールのPET(Personal Electronic Transactor:個人用電子実行機)のデモンストレーションを行っていたそうです。デモンストレーションに立ち寄った人たちから寄せられる質問に答えていたというトラミエル氏は、周りに集まっている人々の中に、Microsoftの創業者であるビル・ゲイツ氏が混ざっていることに気付いたそうです。
ゲイツ氏はPETに近づき、「WAIT6502,10」と入力しました。するとPETはハングしてしまい、同じようにゲイツも固まってしまったそうです。

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by Michael Dunn
ゲイツ氏が入力したのは、Microsoft BASICのWAIT(待機)コマンドです。このコマンドはシステムのハードウェアへ非常に低レベルでのアクセスを可能にするというもので、最初のパラメータのメモリ位置が特定の基準を満たすまでは、プログラムが次のステップに進むことはありません。しかし、PETに搭載されていたコモドールBASICでは、「WAIT6502」が隠しコマンドとして機能するように設計されていました。この隠しコマンドを開発したのは、コモドールBASICのベースとなったMicrosoft BASICの開発者であるゲイツ氏自身です。
隠しコマンドの「WAIT6502」は、「WAIT6502,(0~255の数字)」と入力すると、画面上に入力した数字の個数分「MICROSOFT!」と出力されるというもの。以下の画像の場合、「WAIT6502,1」と入力しているため、「MICROSOFT!」が1つだけ出力されます。

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そもそもコモドールBASICは、1979年10月にMicrosoft BASICのライセンスを取得したコモドールが作成したBASIC言語の処理系です。自社製品用の処理系としてコモドールが作成したコモドールBASICですが、あくまでベースはMicrosoft BASICであり、Microsoftはそのことを明確に示すために「WAIT6502」を隠しコマンドとして隠していたわけです。
隠しコマンドは、1979年にリリースされたコモドールBASICのバージョン2から追加されたものだったのですが、バージョン2以降ではコモドールの開発者により削除されています。
ゲイツ氏はコモドールBASICに存在する隠しコマンドを知っていたため、PETに「WAIT6502,10」と入力したわけですが、コモドールはこの隠しコマンドをすでにコモドールBASICから削除してしまっていたため、PETはハングしてしまったというわけ。
PETと共にハングしていたゲイツ氏に向かって、トラミエル氏は「ビル、WAIT6502には何もない(削除してしまった)ので端末はフリーズしてしまうんです」「Microsoft BASICはこのマシンにとって重要な部分です」と語ったところ、ゲイツ氏は満足した様子でコモドールの展示スペースから離れていったとのこと。
なお、トラミエル氏は「WAIT6502」の隠しコマンドを削除した理由について、「単純にバグだったため」と記しています。

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