Facebookはナチスや白人至上主義に興味を持つユーザーを特定してターゲット広告の表示に利用している

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Facebookはユーザーの興味や関心を追跡し、広告主がターゲットに合ったユーザーのタイムラインに効果的な広告を表示できるシステムを構築しています。ターゲットを絞った広告表示はFacebookや広告主に大きな利益をもたらしていますが、Facebookは「ナチス」や「白人至上主義」に関心を持つユーザーをターゲットにした広告配信を可能にしていたとLos Angeles Timesが報じています。
Facebook decided which users are interested in Nazis — and let advertisers target them directly - Los Angeles Times
https://www.latimes.com/business/technology/la-fi-tn-facebook-nazi-metal-ads-20190221-story.html
2018年、Facebookは幅広いユーザー層に洗練された方法で広告を配信することにより、550億ドル(約6兆円)もの売り上げを記録したとのこと。それぞれの行動にもとづいてユーザーの興味・関心を持つ分野を分析するアルゴリズムによって、広告主は狙ったターゲット層に向けた広告を選択的に配信可能となっており、Facebookの利益率は40%を超えています。
しかし、過去には人間の監視を挟まないアルゴリズムが論争を引き起こしたこともあります。2017年には「ユダヤ人嫌い」「ヒトラー(アドルフ・ヒトラー)は間違っていない」といったカテゴリーにもとづいて広告を配信できたことをPro Publicaが報じ、2018年にはInterceptが「白人大虐殺陰謀説」というワードに興味を持つカテゴリーへの広告配信が可能だったと明らかにして議論を巻き起こしました。
Facebookは2017年から人間による広告配信カテゴリーの見直しを行うと表明し、2018年の秋には虐待や差別に関する5000もの広告カテゴリーを不適切だとして削除したと発表しました。そこで、Los Angeles TimesもFacebookの広告主となり、本当にFacebookの規制が働いているのかを確かめることにしたそうです。
Los Angeles Timesがナチスのプロパガンダを担った「ゲッベルス(ヨーゼフ・ゲッベルス)」、ユダヤ人の強制収容やホロコーストを指揮した「ヒムラー(ハインリヒ・ヒムラー)」、ユダヤ人に対する人体実験を行った「メンゲレ(ヨーゼフ・メンゲレ)」といった人名を調査したところ、それぞれ数十万人ものユーザーが興味を持つカテゴリーとして広告配信可能だったとのこと。また、白人至上主義のバンドとして知られるSkrewdriverのファンやヨーロッパの極右政党に関するトピックも、広告配信カテゴリーの対象としてFacebookのアルゴリズムに提案されたとLos Angeles Timesは述べています。

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また、「Skrewdriver」のファンであるユーザーの広告カテゴリーだけでLos Angeles Timesが広告を配信しようとすると、それだけでは十分な数のユーザーに達しないとFacebookは通知しました。そして、追加の関連するカテゴリーとしてネオナチとの関連がある衣料品メーカーの「Thor Steinar」や、ドイツの極右政党である「NPD Group(ドイツ国家民主党)」などのワードにもとづく広告カテゴリーがオススメされたとのこと。

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さらに、匿名を希望したロサンゼルスのミュージシャンは、ハードコアパンクグループやブラックメタルバンドをフィーチャーしたコンサートをFacebookで宣伝しようとした際、「ブラックメタル」というワードを入力して関連するカテゴリーを探したそうです。すると、ナチズムや類似のイデオロギーを賛美する「ナショナル・ソーシャリスト・ブラックメタル」の広告カテゴリーが自動的にオススメされたとミュージシャンは述べました。
実際にLos Angeles Timesがナチス関連の広告カテゴリーを対象に広告を出したところ、広告は24時間以内に4153人のユーザーに対して表示され、かかった費用はわずか25ドル(約2800円)だったとのこと。ネオナチや白人至上主義に興味を持つユーザーを対象にした広告カテゴリーを利用し、安価で差別や憎悪をあおる広告を表示できてしまう危険性があります。
アーサイナス大学でSNSプラットフォームにおける広告について研究しているAnthony Nadler氏は、「洗練された白人至上主義者が基盤を広げるためにSNSプラットフォームの広告を利用するかもしれません」と指摘しました。

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