通話内容を録音するにはどうすれば? - いまさら聞けないiPhoneのなぜ

iPhoneの音声通話はサードパーティー製アプリを使うなど特殊な方法に頼らないかぎり録音できないもの、それがこれまでの常識でした。通話相手の声をスピーカーから出すよう設定し、そばにICレコーダーを置いて録音する、という方法で録音していた人もいるのではないでしょうか。

10月29日に公開されたiOS 18.1では、音声通話の録音機能が追加されました。iOS 18.1にアップデートされたiPhoneは、通話しているとき音波の絵柄に二重丸が重ねられたアイコンが画面の左上に現れ、それをタップすると通話内容を録音する手続きが開始されます。

アイコンをタップすると、通話録音の開始を知らせるメッセージが表示され、3秒カウントダウンしたあと通話相手にも聞こえるよう「この通話は録音されます」というアナウンスが流れます。画面中央には録音時間を確認するためのバーが表示され、赤い停止ボタンをタップすれば通話終了を待たずに録音を停止することもできます。

録音された通話内容は、「◯◯さんとの通話」というタイトルの新規メモに添付される形で保存されます。音声データは44.1kHz/16bitをAAC圧縮(*.m4a)したもので、自分と相手の両方の声が鮮明に記録されています。ファイルとして独立しているため、AirDropやメール添付などの方法でほかのPCやスマートフォンに転送することも可能です。

ただし、録音が可能な音声通話サービスは、キャリアの音声通話サービスやFaceTimeオーディオなど、iOSに付属の電話アプリで受発信可能なもののうち一部に限られます。たとえば、LINEの音声通話は10月29日時点で録音機能に対応していないため、録音を開始するアイコンは表示されません。

海上忍 うなかみしのぶ IT/AVコラムニスト。UNIX系OSやスマートフォンに関する連載・著作多数。テクニカルな記事を手がける一方、エントリ層向けの柔らかいコラムも好み執筆する。マイナビニュースでは、「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」のほか、前世紀から続く「(新)OS Xハッキング!」などを連載中。執筆以外では、オーディオ特化型Raspberry Pi向けLinuxディストリビューションの開発に情熱を注いでいる。2012年よりAV機器アワード「VGP」審査員。 この著者の記事一覧はこちら

ジャンルで探す