Instagram、10代利用者にティーンアカウントを導入 - 日本国内では2025年1月より

Metaは9月17日(米国時間)、Instagramにおいて10代の利用者に制限・保護を組み込んだ「ティーンアカウント」を導入すると発表した。まずは米国/イギリス/カナダ/オーストラリアで発表から60日以内に提供を開始し、その後2025年1月に日本を含む各国で利用できるようになる予定。また、Metaが提供する他のプラットフォームでも2025年には同様の機能を導入するとしている。

Instagramではこれまでも若年層ユーザーの保護のための機能を提供してきており、今回のティーンアカウント導入もその一環となる。

今回導入されるティーンアカウントの機能として、ユーザーが興味のあるポジティブなコンテンツに集中できるよう、発見タブなどにおすすめとして表示するコンテンツについて、見たいトピックをユーザー自身が指定できるようになる。

下の例では、左の画面で設定したトピックに合致するコンテンツが、右の画面の発見タブに表示されている。

このほか、ティーンアカウントでは、若年層ユーザーを保護するために以下のような機能が提供される。ティーンアカウントの導入と同時に、13歳~17歳の利用者にはこれらの制限が自動で適用され、16歳未満の利用者が制限を緩和する際には保護者の承認が必要となる。

非公開アカウント:デフォルトのアカウント設定が「非公開」となり、フォロワー以外の人々に投稿したコンテンツを見られたり、フォロワー以外とのやりとりができなくなる。新しいフォロワーからのフォローリクエストに対して都度の承認を求められる。

メッセージの制限:最も厳しい設定が適用され、自身がフォローしている相手、すでにつながっている相手からのメッセージしか受け取れないようになる。

不適切なコンテンツの制限:「不適切なコンテンツをコントロール」の設定で最も制限度の高いオプションが自動的に適用され、人々が戦う様子や美容整形を進める内容など、表示される不適切なコンテンツの種類が制限される。

制限されたやりとり:10代の利用者に対してタグ付けしたりメンションしたりできるのは、当該の利用者がフォローしているアカウントだけになる。また、「非表示ワード」のもっとも制限度の高い設定を適用し、コメントやメッセージのリクエスト内に含まれる攻撃的な言葉やフレーズがフィルタリングされるようにする。

利用時間のリマインダー:1日あたりの利用時間が60分を超えると、アプリを閉じるように通知する。

スリープモード:午後10時から午前7時まではスリープモードを適用し、通知のミュート、DMへの自動返信メッセージ送信が行われるようになる。

これらの設定を変更するために保護者の承認を求める場合、ペアレンタルコントロールを設定することが必要となる。そのペアレンタルコントロールにも、以下のような新たな機能が導入される。

会話している相手の把握:被保護者のメッセージは保護者にも読むことはできないが、過去7日間にメッセージを送った相手は確認できるようになる。

1日の利用時間の制限:1日あたりのInstagram利用時間を保護者が決めることができるようになる。設定した時間に達すると、被保護者はアプリにアクセスできなくなる。

特定の時間帯の利用制限:夜間や特定の時間帯に被保護者がInstagramを利用できないようにブロックできるようになる。

閲覧しているトピックの確認:被保護者が興味に応じて選んだトピックを保護者が確認できるようになる。

ティーンアカウントの導入にあたっては、対象年齢の利用者が年齢を偽って成人として登録しようとすることも考えられることから、より多くの場面で年齢認証を求める取り組みも進めているという。また、成人の生年月日で登録されていても、10代の利用者であると思われるアカウントを見つける技術の開発も行っており、2025年早々に米国でテストを開始する予定となっている。

ジャンルで探す