iPhone用ワイヤレス充電器の選びかたは? - いまさら聞けないiPhoneのなぜ

iPhoneで使えるワイヤレス充電器は、Qi(チー)方式への対が必須条件です。さらに、充電位置のズレを予防する「MagSafe」に対応するかどうか、充電時間に大きく影響する最大ワット数はいくつかをチェックします。デザインや使い勝手も重要ですが、ここでは充電速度を優先して考えましょう。

Qiは5Wと7.5W、10W、15Wの4つのパターンで出力する仕様で、ワット数が大きいほど充電速度は増すため、5Wより7.5W、7.5Wより10Wのほうが高速に充電できます。しかし、12以前のiPhoneは最大7.5Wでしか充電できない仕様で、7.5W非対応のワイヤレス充電器では5Wで充電されることになります。12以前のiPhoneを利用している場合は、7.5W出力に対応しているかどうかを確認します。

2023年に登場した「Qi2(チーツー)」は、最大15Wの出力に対応します。iPhone 13以降/iOS 17.2以降を利用しているのであれば、単純計算で約半分の時間でワイヤレス充電できることになります。比較的新しいiPhoneユーザは、Qi2に対応しているかどうかもあわせてチェックします

iPhone 16シリーズの発売にあわせて発売されたApple純正MagSafe充電器は、対応するiPhoneを最大25Wで充電できます。iPhone 16/Proの場合、約30分でバッテリー容量の50%に達するという充電速度は、Qi/Qi2を大きく上回ります。25W出力には30Wの出力が可能なUSB-C電源アダプタが必要という条件はあるものの、MagSafeにも対応する点を考慮すれば、iPhone用ワイヤレス充電器としてはメリットが大きいといえるでしょう。

海上忍 うなかみしのぶ IT/AVコラムニスト。UNIX系OSやスマートフォンに関する連載・著作多数。テクニカルな記事を手がける一方、エントリ層向けの柔らかいコラムも好み執筆する。マイナビニュースでは、「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」のほか、前世紀から続く「(新)OS Xハッキング!」などを連載中。執筆以外では、オーディオ特化型Raspberry Pi向けLinuxディストリビューションの開発に情熱を注いでいる。2012年よりAV機器アワード「VGP」審査員。 この著者の記事一覧はこちら

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