2段シャワーで洗いムラ低減! 日立の最新タテ型洗濯機「ビートウォッシュ」20年目の進化とは

タテ型洗濯機の人気シリーズのひとつに、日立グローバルライフソリューションズの「ビートウォッシュ」シリーズがあります。じつは、この人気シリーズは今年で発売20周年。そんなビートウォッシュに今年も新モデルが発表されました。

ビートウォッシュといえば洗浄力の高さで評価の高いシリーズですが、今年は5つの新モデルに「ナイアガラ2段シャワー」が搭載されました。そもそも2段シャワーとは何で、そのようなメリットがあるのか? プレス向け体験会で実機をチェックしてきました。

○ビートウォッシュの洗浄力の高さと「衣類に優しい」理由

一般的なタテ型洗濯機は、洗濯槽の底に凹凸のある「パルセータ―」を配置。このパルセータ―が回転することで水をかき回し、衣類同士をこすりあわせて「もみ洗い」します。

そんななか、日立のビートウォッシュシリーズは、パルセータ―で衣類を上下に振動させながら動かす方式を採用。衣類を下から押し上げて「押し洗い」したり、上から叩き落す動きで「たたき洗い」、衣類を上下させることで「もみ洗い」する、といった複数の洗い方ができるのです。

このほか、ビートウォッシュシリーズは少ない水で高濃度の洗剤液を衣類に浸透させ、さらに大流量の循環水を勢いよく落とす「ナイアガラビート洗浄」機能も搭載。洗濯工程の最初に素早く高濃度洗剤液を衣類に浸透させることで、素早く繊維の奥の汚れまで落とします。

衣類同士を揉み合わせる摩擦力だけに洗浄を頼らないこの機能も、ビートウォッシュの衣類傷みが少ない理由のひとつです。

○大流量のナイアガラシャワーが2段シャワーに! そのメリットは?

さらに、2024年モデルでは、上位5つのモデルが大流量の循環水「ナイアガラシャワー」が2段になった「ナイアガラ2段シャワー」に対応しました。

従来は洗濯時に、洗濯槽の上から循環水を滝のように落として洗浄力を強化させていましたが、「ナイアガラ2段シャワー」では洗濯槽下段からも水を噴出させられます。

この機能が力を発揮するのが「高濃度洗剤液の浸透」時。いままでは「洗濯の最初に高濃度洗剤液を衣類に浸透させる」ため、水を少しためた状態でパルセータ―を動かして洗剤液をかくはんしていました。

しかし、ナイアガラ2段シャワーなら、少ない水量でも下段シャワーで衣類に高濃度洗剤を勢いよく吹き付け、衣類の洗いムラをより抑えられるのです。

○スタンダードモデルはより使いやすいデザインに

今回、最上位モデルのBW-X120Kは「ナイアガラ2段シャワー」という新機能を搭載しましたが、じつは最上位モデルの見た目は昨年モデルとあまり変わっていません。

一方、大きく変化があったのがBW-X100K、BW-X90K、BW-V100K、BW-V80Kの下位~中位モデル。昨年まで、最上位モデルのみフタに透明窓を搭載し、それ以外のモデルは中が見えない白いフタを採用していました。

新製品は全5モデルすべてフタに透明窓を配置。運転中も衣類の様子が確認できるようになっています。また、洗濯槽の深さも昨年モデルより浅くなり、衣類が取り出しやすくなりました。

このほか、従来は洗濯槽に2カ所配置されていた糸くずフィルターが1つだけになりました(※洗濯容量12kgのBW-X120Kのみ2カ所に配置)。フィルターサイズを2倍にしたことで糸くずの捕集力はそのままに、メンテナンス性がアップしています。

独自の洗濯方式を取り入れた汚れ落ちの良さと布傷みの少なさ。洗濯槽が浅く衣類が取り出しやすいボディデザインなど、ビートウォッシュシリーズは従来から人気のあるタテ型洗濯機です。

今年は「ナイアガラ2段シャワー」の導入により洗いムラが低減。さらに、洗剤タンクの大型化や、糸くずフィルターの改良などでメンテナンス性もアップしました。機能性の高い洗濯機というとドラム式に多い印象ですが、高機能なタテ型を探しているなら、一度チェックしてほしい製品です。

倉本春 くらもとはる 生活家電や美容家電、IoTガジェットなど、生活を便利にする製品が大好きな家電ライター。家電などを活用して、いかに生活の質をあげつつ、家事の手間をなくすかを研究するのが現在最大のテーマ。 この著者の記事一覧はこちら

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