移動するだけでマイルやポイントが貯まるアプリ、本当に使う価値があるのはどれ?

お盆休みが近づきました。旅行やキャンプなどで遠出する人も多いと思いますが、その前にスマホにインストールしておきたいのが「歩くだけでマイルやポイントが貯まるウォーキングアプリ」。2021年にいろいろなアプリが登場しましたが、本当に入れて得するアプリはどれなのか、どのような特徴や注意点があるのか、まとめてチェックしていきましょう。

個性豊かなウォーキングアプリ、有料のものも

コロナ禍の運動不足解消によいと、歩くことでポイントが貯まるウォーキングアプリの注目度が上がっています。特に2021年、すべての移動でポイントが貯まる「Miles」(マイルズ)と「ANA Pocket」(エイエヌエーポケット)が登場したことで、さらに人気が再燃。この2つのアプリ以外にも、さまざまなウォーキングアプリが登場しています。

下の表は、この2年に登場した、汎用性の高いウォーキングアプリです。この中で注目は、前述した「Miles」と「ANA Pocket」。この2つのアプリは徒歩だけでなく、電車や車、飛行機など、すべての移動でポイントが貯まるので、より効率的にポイントを貯められます。しかも、CO2排出量の少ない移動方法ほど得られるポイントが多くなるので、環境に優しい行動を意識できるのもメリット。
○▼移動するだけでマイルやポイントが獲得できるおもなウォーキングアプリ

アメリカ・シリコンバレー発の「Miles」

「Miles」では、1マイル(1.609km)移動することで、下記のような倍率で独自のマイルが貯まります。毎月の獲得マイルなどによってSILVER、GOLD、PLATINUMの3段階のステータスがあり、ボーナスマイルが得られる仕組みもあります。

○「Miles」の付与マイル倍率(1マイルごと)

貯めたマイルは、クックパッドマートの1,000円OFFクーポンやHuluの1カ月無料トライアルなど、ショッピングサイトやサブスクリプションサービスの割引クーポンなどに交換できます。
ANAグループが提供する「ANA Pocket」

「ANA Pocket」には3種類のプランがあります。ANAマイレージクラブ会員(以下、AMC会員)は「ANA Pocket(以下、Pocket会員)」、AMC会員ではない人は「ANA Pocket Lite(以下、Lite会員)」が無料で利用できます。AMC会員でマイルを貯めたい人には、月額550円の「ANA Pocket Pro(以下、Pro会員)」が用意されています。

プランによって貯まるポイントが異なり、1km移動するごとに、それぞれ下記のポイントが貯まります。ポイントは当初、どのプランでも同じでしたが、4月の「4大アップデート」で会員プランによって付与率が異なり、Pocket会員は従来の1.1倍、Pro会員は1.3倍のポイントが貯まるように変わりました。
○「ANA Pocket」の付与ポイント(1kmごと)

1日2km歩く、指定されたスポットでチェックインするなど、毎日のチャレンジをクリアすることでもポイントが貯まります。「4大アップデート」では、チェックインスポットが全国の空港、ターミナル駅、サービスエリアなどにも広がりました。このほか、毎日アプリを開くことでログインボーナスが貯まったり、過去30日間の獲得ポイントの上限が7万ポイントから10万ポイントに拡大されました。

貯めたポイントは3種類の「ガチャ」で使うことができます。「Pocketガチャ」ではギフト券、「SKYコインガチャ」ではANA SKYコイン、「マイルガチャ」ではANAのマイルが当たります。挑戦できるガチャは会員種別によって異なり、Pro会員は3種類すべて。Pocket会員は「SKYコインガチャ」と「Pocketガチャ」、Lite会員は「Pocketガチャ」に参加できます。7月28日より、デジタルギフト券や割引クーポンなどにポイント交換できるようになりました。
ゲームやアンケートなどでも貯まるポイ活アプリ「トリマ」

「トリマ」は、約10km移動するとタンクが1本満タンになり、15マイルを獲得できます。この15マイルは、広告の動画を見ることで4倍の60マイルにアップ。タンクは最初3本ですが、貯めたマイルを使って最大10本まで増やすことができます。

歩数も同時にカウントされ、1,000歩ごとに15マイルを獲得できます。こちらも動画を見ることで60マイルに。最初は1日の歩数上限が1万歩ですが、貯めたマイルで最大3万歩まで増やすことができます。いずれも最初に動画を見ることで3倍速や2倍速になるので、効率的にマイルを貯めることができます。このほか、アンケートやミッション、買い物、ゲームなどでもマイルが貯められます。

貯めたマイルはAmazonギフト券、dポイント、Ponta、WAONポイント、nanacoポイント、商品引き換え券などに交換できます。
JALと大日本印刷が共同で提供する「JAL Wellness & Travel」

「JAL Wellness & Travel」は月額550円または400マイルで利用できる有料アプリ。1日6,000歩以上歩くことでJALのマイルが貯まり、抽選でさらに最大50マイルが当たります。このほか週や月の目標を達成したり、空港周辺やイオングループの店舗でチェックインすることでもマイルが得られます。

貯めたマイルは特典航空券や商品券、提携先のポイントなどに交換できます。このアプリはオーディオブックを楽しむこともでき、常に聴ける書籍に加え、期間限定の書籍も用意。ウォーキング中や移動中、寝る前などに知識を蓄えられます。
Tポイント会員約7,000万人に向けた「Tヘルスケア」

「Tヘルスケア」は、世界遺産を巡るウォークラリーで6,000歩ごとのラリーポイントを通過した時と、ラリーをゴールした時に独自のマイルがもらえます。毎日起動したり、クイズに回答したり、ウエルシア薬局の店舗でチェックインすることでもマイルが貯まります。

月額550円のプレミアム会員になるとマイルが2倍貯まり、医師にチャットで健康相談できるようになります。貯めたマイルは500マイルをTポイント100ポイントに交換できます。
ウォーキングアプリを利用する時の注意点や課題とは?

これらのウォーキングアプリは、位置情報の使用を「常に許可」にしておくことで、アプリを立ち上げなくても、自動で移動した距離を認識してくれます。しかも複数のアプリを利用することで、それぞれにポイントが貯められるので、よりおトクになります。

ただ、個人は特定されないものの、普段の行動履歴のデータを提供していることは理解しておきましょう。それに移動中、常にGPSが起動しているので、バッテリー消費にも影響があります。「Miles」では1日利用してもバッテリー消費は1%程度とのことですが、普段からスマホのバッテリーの持ちが悪いと感じている人は、バッテリー残量に気を付けて利用した方がいいでしょう。

有効期限にも注意が必要です。「ANA Pocket」は獲得したポイントの有効期限が30日なので、失効する前に「ガチャ」で使っておく必要があります。「JAL Wellness & Travel」もマイルの受け取りがチャレンジ達成日の翌日から翌々日の23時59分までになるので、忘れずに受け取っておきましょう。「トリマ」は、移動してタンクが満タンになってしまったら、それ以降はポイントが貯まらなくなります。定期的にタンクをカラにしておく必要があります。

「Miles」には有効期限はありませんが、魅力の特典が減りつつあります。サービス開始当初はコンビニのドリンクなどに交換できたのですが、現在はそのような無料で得られる特典が少なくなっています。欲しい商品やサービスがあった場合は割引クーポンに交換することでかなりおトクになるのですが、利用したい特典がない場合は貯めたマイルを持て余してしまいます。

ANAやJALのマイルは特典航空券に交換できるのがメリットですが、交換するには最低でも6,000マイルが必要です。「トリマ」の交換比率も3万ポイントでAmazonギフト券300円分とハードルが高いので、動画を見たり、アンケートに答えるなどして、より多くのマイルを貯める必要があります。「Tヘルスケア」も100円分のTポイントに交換できる500マイルまで効率よく貯めるためには、ウエルシア店舗などへのチェックインなどもうまく組み合わせる必要があるでしょう。
おすすめのウォーキングアプリは?

これらのアプリの中でおすすめは無料で利用できるもの。コロナ以降、テレワークが増え、通勤や出張などの移動が少なくなっていることを考えると、有料のサービスは元が取れないケースが多いので避けるべきです。ただ、オーディオブックを利用したい人なら、「JAL Wellness & Travel」を利用するのもいいでしょう。聴き放題ではありませんが、他のオーディオブックのサービスと比較すると月額550円と割安で利用できます。興味のあるジャンルの書籍かどうか、2カ月間の無料のトライアル期間に確かめてみると良いでしょう。

「Tヘルスケア」も、月額550円の有料プランの場合は、医師にチャットで健康相談ができます。小さい子どものいる人など、何かと健康に不安がある人なら、利用してみてもいいでしょう。ただ、同様のサービスを提供する「dヘルスケア」は月額330円で利用できるので、少し割高になるのは覚えておきたいところ。

筆者のおすすめは「ANA Pocket」の無料のPocket会員です。サービス開始から使っていますが、毎月、ANA SKYコインが40~60コインほど貯まっています。獲得したコインは10コイン=10円分としてANAの航空券や旅行商品などに利用できるので、地道ですが、着実にトクしている実感が得られています。ただ、普段、飛行機に乗らない人やANAではない別の航空会社を利用している人には、メリットが少ないといえます。

この「ANA Pocket」に加えて、手間がかからず、欲しい特典があった時にはメリットが大きいのが「Miles」。筆者は「Miles」を併用し、たまに特典をチェックしています。

このようにウォーキングアプリは一長一短ではありますが、ふだん使っているスマホに入れていることで、歩こう、動こうという意識につながります。まず自分に合いそうなものを使い始めてみて、ウォーキングアプリのメリットを感じてみてください。

綿谷禎子 わたたにさちこ 情報誌の編集部から編集プロダクションを経てフリーランスのライターに。現在は小学館発行のビジネス情報誌「DIME」を中心に、企業のオウンドメディアや情報サイトなどで幅広く執筆。生活情報サイト「All About」のガイドも務める。自称、キャッシュレスクイーン。スマホ決済や電子マネー、クレジットカード、ポイント、通信費節約などのジャンルのほか、趣味の文具や手帳の記事も手がける。 この著者の記事一覧はこちら

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