Jlab Go Pop ANC使ってみた:安価なノイキャンイヤホンならこれが正解

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Photo: Adriano Contreras / Gizmodo US

手軽な価格帯かつカラフルなデザインのイヤフォンやヘッドフォンで人気があるJlab。Jlabのイヤホンではエントリーモデル&カジュアル路線のGoシリーズに、アクティブノイズキャンセリング機能がついた新作「Jlab Go Pop ANC」が登場。残念ながら、現時点(11月中旬)では日本未発表です。

メーカーの本国アメリカではすでに発売されたJlab Go Pop ANCを、米Gizmodo編集部が試してみました。アメリカでの価格は30ドル(約4,600円)。いわく、この価格では驚くべきノイキャンパワーとのこと。


Jlabといえば、20ドル(約3,200円)のワイヤレスイヤホン40ドル(約6,300円)のキーホールダーにもなるイヤホンなど、お手頃価格帯を支持するユーザーからの人気が高いブランドです。Jalbの話をするたび、あれだけ価格を抑えて音質を維持できているのはすごい、どうやってるんだ?という話で盛り上がります。

アメリカ国内では、コンビニやスーパーで電池の横に陳列され「業界最安値のANC」なんてキャッチがついている今回のJlab Go Pop ANC

今回、レビューするにあたり編集部のなかには「30ドルの音やノイキャンなんてそもそも信じてない」なんて声もあがりましたが、さてどうでしょう。

数日使って思ったのは、アクティブノイズキャンセリング機能(ANC)に関しては編集部は間違い。ただ、そのほかのところでは、やっぱり安価イヤホン感が出ているところも…。

デザイン:お値段通りの見た目(いい意味で)

まず忘れちゃいけないのが、30ドルだということ。高いイヤホンと比べてはいけません。ハードルを30ドル用に下げて使ってみたのですが、まったく不満はなし。作りにチープ感はあるものの、パーツがゆるいとかカタカタ音がするなんてことはありません。いや、これはごめんなさい、ハードル下げすぎましたね。

充電ケースの蓋もタイトで、開閉もよし。閉めた時のクリック感も好印象です。アルミやガラスという素材と比べると、どうしてもプラスチックのチープさはありますが、安価ガジェットなのでOK。逆に軽量化と思えばメリットです。

着目すべきは、USB-Cケーブルが充電器と一体化しているデザイン。この使い勝手いいですめ。有線充電がゆえの優しい気遣い。

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Photo: Adriano Contreras / Gizmodo US

充電ケース同様、イヤホンもプラスチック。頑丈ではないけれど十分。Jlabのロゴ以外でデザインに大きな特徴はなし。デザインが凝っていないところも、30ドルらしくて潔いです。

問題はフィット感。これがとてもいい。今回私が使ったのは一番小さなイヤーチップですが、1日付けっぱなしでも落ちたり、ズレたりがありませんでした。重さ8.2gは最軽量ではないものの、サイズも重さもコンパクト。一日中使っても不快感はありません。

操作性:音量調整が課題

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Photo: Adriano Contreras / Gizmodo US

専用アプリでボタンの操作をカスタマイズできます。が、今回一番イライラしたのがこれ。アプリ自体の機能には問題ないものの、UIがダメダメ。設定していくのに絶対イライラするやつ。

イライラはちょっと忘れて、操作性。カスタマイズできるジェスチャーはワンタップ、ダブルタップ、トリプルタップ、そして長押し。右イヤフォンにワンタップで音量UP、左イヤフォンには音量DOWNを割り振ってみました。が、ここでイライラ復活。ボリュームを2〜3段階上げ下げしようとすると誤作動します。なぜなら、ダブル・トリプルタップだと認識されてしまうから。一定の間を空けないと音量の数段階調整ができない。それなら、スワイプ操作にしてほしかった。ちなみに、長押し割り振りにしてもやっぱり使いづらかったですね。

音質とANC:驚きのノイキャン力

サウンドクオリティでいうと普通です。平均的。価格に見合った音。Jalbは子ども向けという声もありますが、これはつまり音質が理由ですね。ディティールのある音質にこだわりがない人向けということ。プリセットやカスタマイズチューニングをいじってみましたが、大きな変化もなし。音がフラットで奥行きやレイヤーは感じません。

強いていうならば、低音よりは高音が強め。10mmドライバ搭載なので、当然といえば当然。高音もキツい音なので、音量上げると割れを感じます。

一方、ANCにはびっくり。商品名に冠していることから、すべての力をANCに注ぎ込んだのかもしれません。え?って言うほどパワフルなんです。ニューヨークの街の通勤でノイズをしっかり消し去ってくれました。車のエンジン音も、人の声も消えました。低音はノイキャンの課題ですが、それでも許容範囲まで低減されていました。ANCオフで音楽を聴いていると、内容まではしっかり聞き取れないまでも周辺の人の声は聞こえます。これがANCオンにすると、この街に自分しか存在しないような気になります。

30ドルという価格でここまでノイキャンを高められたら、もう文句のつけようなし。

JalbのANCで賞賛に値するのは、やりすぎてないこと。ノイキャンが強すぎると、耳の中が詰まったような不快感が出ることがあります。外音取り込みモード(Be Awareモード)も同じで、大袈裟に強調することなく自然な音がナイス。

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Photo: Adriano Contreras / Gizmodo US

バッテリー持ち:長持ちと言ってよし

ANCなしで最大7時間、ありで6時間。充電ケースを入れると、24時間/ 21時間。ワイヤレスイヤホンとしては長持ちよりの平均レベル。ただし、価格を忘れてはいけません。30ドルでバッテリー持ち平均レベルにまで持っていけるということは、つまり長持ちということ。

防水防塵IP55仕様なのもうれしい。

総評:30ドルでコレは買い!

商品名通り、ノイキャンにしっかりコミットしたアイテム。価格を踏まえ、文句をつけるところはありません。装着感、バッテリー持ち、防水防塵仕様、どれも合格! 作りのチープ感で音は普通すぎるほど普通ですが、30ドルですから。

価格を考慮すると、エントリーレベルイヤホンとしては大合格。音にこだわらないけどノイキャン欲しい人はこれで十分。子ども向けにもおすすめです。

いいところ:ANCは公式アピール通りかなりパワフル。コンパクトで圧迫感がないので長時間使いやすい。バッテリーもちよし。防水防塵よし。

残念なところ:作りがチープ。音量調整わかりにくい。アプリ連携がダメ。音が小さい。

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